第六百四十九話 大団円となりその十三
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「若しもインカ帝国やアステカ帝国がモンゴルと戦ったら」
「敵だったらっていうのね」
「その時はどうしていたの?」
「皆殺しよ」
ナンは一言で答えた。
「敵だから」
「もう当然って感じ?」
「敵だったらね」
それならというのだ。
「容赦なくね、けれど従うなら」
「何もしないのね」
「その宗教や文化にもね」
「手を出さないのね」
「そうしたことはしないから」
モンゴル帝国はというのだ。
「一切ね」
「だからなのね」
「敵だったらスペインみたいに破壊し尽くしてね」
「皆殺しね」
「けれどキリスト教徒じゃないとか」
そうした理由でというのだ。
「殺すことはね」
「ないわね」
「本当にそうしたことはね」
一切というのだ。
「モンゴルはなかったからね」
「それでああして残酷に殺すこともなのね」
「子供も殺したわよ」
もっと言えば街の家畜達までだ、鼠一匹見逃さずそうした何の容赦もしない国であったことは確かである。
「けれどね」
「従うならいいのね」
「インカやアステカが生贄を捧げていても」
それでもというのだ。
「そうしたことはね」
「構わないのね」
「その文化もよ」
「手をつけないのね」
「子供も従うのなら」
それならというのだ。
「何もしないし遊びで殺すことも」
「ないのね」
「そうしたことはしないから」
「そう言うと遥かにましね」
「エウロパの連中よりはでしょ」
「モンゴル帝国って無慈悲っていうイメージはあったけれど」
「無慈悲なのは敵に対してで」
あくまでそうであってというのだ。
「従うならよ」
「いいのね」
「そう、そして交易とかもね」
「自由なのね」
「制限しないわ」
「本当に統治自体は寛容なのね」
「そうよ、そして強い」
ナンはこのことは何よりも確かな笑顔で語った。
「モンゴル帝国は」
「騎馬軍団ね」
「皆が馬に乗ってね」
「弓矢を使って」
「精悍でね」
そうであってというのだ。
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