第十二話 合コンのはじまりその十六
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「それよりも髪の毛見てるみたい」
「髪の毛なの」
「あと耳ね」
「成海っちってそっちの方が好きなの」
「そうみたいよ」
「つまり耳フェチ?」
「髪の毛フェチでね」
それでというのだ。
「そうした風みたいよ」
「そうなのね」
「見たところね」
こう留奈に話した。
「どうも」
「そうだったの」
「あと私最近成海っちのお部屋に入ってないわよ」
「付き合ってるのに?」
「お家には行ってるけれど」
それでもというのだ。
「けれどね」
「お部屋には入ってないの」
「そうなの、入れてくれないの」
「それあれでしょ」
理虹はかな恵の話を聞いてそれはと述べた、見ればその顔は口はややへの字になって目もむっとしたものになっている。
「明男君と同じで」
「そうした本あるの」
「あと匂いもね」
「そうした匂いね」
「するから」
「男の子のお部屋って皆そうなのね」
「そうでしょ、健康な男の子ならね」
それならというのだ。
「もう普通にね」
「そうしたことに興味があって」
「毎日でもよ」
「そうしたことしてるから」
「だからね」
「そうした本があって」
「匂いもね」
これもというのだ。
「してるわよ」
「そうなのね」
「だからね」
「私も入れてくれないのね」
「成海っちってあれで恥ずかしがり屋だし」
彼の性格の話もした。
「だからね」
「それでなのね」
「そう、そうしたことをね」
「気をつけてなのね」
「かな恵を入れないのよ」
「そうなのね」
「発散させないとね」
富美子は眉をやや顰めさせて述べた。
「爆発するし」
「爆発っていうと」
「だからいきなりね」
「来るのね」
「そうなるでしょ、男の子は今が一番凄いっていうし」
十代の頃がというのだ。
「だからね」
「発散させないと」
「もう毎日何度でもね」
「さもないと爆発するから」
「してるわよ、明男君も成海っちもね」
「十代の男の子なら」
「だから入れないのよ、若し入れるとしたら」
富美子はかな恵にその時のことも話した。
「わかるでしょ」
「そうした時ね」
「かな恵も成海っちお部屋に入れてないでしょ」
「恥ずかしくて」
かな恵は正直に答えた。
「私も」
「そこは同じよ、仲が進展しないと」
さもないと、というのだ。
「そうしたことはね」
「お互いしないのね」
「そういうことでしょ」
「そういうことね」
「まあお互いの部屋に入ったら」
「もうその時は」
「押し倒される位覚悟しないとね」
こう言うのだった。
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