第四百二十四話
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第四百二十四話 湯葉
もう一品来た、それは何かというと。
薄黄色で紙の様に薄い食べものだった、カーミラはその食べものを見てそのうえで使い魔達に対して尋ねた。
「これは確か」
「はい、湯葉です」
「豆腐と共に作られるものでして」
「日本の京都名物です」
「そうね、はじめて見たわ」
その湯葉を見て言った。
「これは」
「左様ですか、ですが」
「それでも召し上がって下さい」
「こちらも美味ということなので」
「お豆腐と同じく」
「お豆腐と同じということは美味しいわね」
カーミラは使い魔達の話を聞いてこう解釈した。
「お豆腐も美味しいのだし」
「はい、私達もそう思います」
「ですからどうかお召し上がり下さい」
「こちらも美味しいので」
「そうされて下さい」
「そうさせてもらうわ」
カーミラは応えてだった。
実際にその湯葉を食べてみた、刺身の様に食べたがぽん酢に漬けた。そうして食べて使い魔達に笑顔で話した。
「ええ、かなりね」
「美味しいですね」
「そうですね」
「湯葉もまた」
「美味しいわ」
実際にというのだ。
「日本にはこうした食べものもあるのね」
「左様ですね」
「和食は奥が深いですね」
「お豆腐だけでなくこうしたものもあるとは」
「まことに奥が深いです」
「今日はこれだけだけれど」
その湯葉を食べ終えて言った。
「また頂きたいわ、いいかしら」
「わかりました」
「ではまたお出しします」
「そうさせて頂きます」
「お願いするわ、お酒にも合うし」
言いながらまた酒を飲む、おちょこを空けるとすぐに使い魔達が注いでくれるのでカーミラは優雅に飲んでいる。
「いい食べものを知ったわ」
「そう言って頂き何よりです」
「我等もお出ししたかいがありました」
「ではまたお出しします」
「その様にね」
言いつつまた飲んだ、刺身も天麩羅も豆腐も順調に食べていきながら。
第四百二十四話 完
2021・11・27
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