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ドリトル先生とめでたい幽霊
第五幕その二

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「終戦直後のお家だとね」
「やっぱりもうないね」
「残ってないね」
「そうだよ」
「そうだよ、ここは自宅跡だよ」
 そうだというのです。
「かつて織田作さんが住んでいたお家があった」
「そうした場所だね」
「ここはあくまで」
「自宅跡であって」
「かつての自宅はないんだね」
「そうなんだ、じゃあまた難波に行こうね」
 こう言ってでした。
 皆で一緒にでした、また難波の方に行きました。そして。
 あるお店に入りました、そこは正弁丹吾亭というお店でそこで皆でおでんを食べます。ですが先生はそのおでんについて笑顔でお話しました。
「これが関東煮だよ」
「へえ、そうなんだ」
「これがだね」
「普通のおでんだけれど」
「これが関東煮なんだ」
「そうなのね」
「そうだよ、本当に関西と関東ではね」
 地域によってというのです。
「おでんも違うんだ」
「そうなんだね」
「そういえば関西のおでんはお味噌を使ってるって言ったね」
「かつては」
「そうだったね」
「そうだよ、そしてね」
 それでというのです。
「このお店ではね」
「関東煮だね」
「そのおでんを食べてるんだね」
「僕達は」
「関東煮を」
「そうだよ、美味しいよね」
 先生は笑顔で言いました。
「こちらも」
「というか今おでんって主はこっちかな」
 こう言ったのはダブダブでした。
「いや、やっぱり関西はちょっと違う?」
「だしが違うわよ」
 ガブガブが言ってきました。
「それがね」
「関西だと昆布入れるね」
 こう言ったのはホワイティでした。
「関西のものは」
「関西はおうどんのだしでも昆布入れるし」
 ポリネシアも言います。
「そこが違うわね」
「関西じゃだしによく昆布使うよ」
 ジップもこのことをよくわかっています。
「というか関西のだしだとね」
「もう昆布なんだよね」 
「そうよね」  
 チープサイドの家族もお話します。
「関西のだしは」
「そうだよね」
「逆に昆布がないと」  
 チーチーは言いました。
「関西のだしじゃないね」
「いりことか鰹節を使っても」
「昆布がないとね」
 それこそとです、オシツオサレツも言います。
「関西じゃね」
「違うんだよね」
「あと関東煮っていっても」
 ここで老馬は言いました。
「このお醤油うす口醤油だよね」
「そう、だから関東といっても」
 それでもとです、先生も食べつつ言います。
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