ハーケン会戦〜特務支援課、介入〜
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占領の為に進軍する我々とイリーナ会長達の逮捕の為に潜入―――いえ、強制捜査をする特務支援課の対処の為に当然敵軍は戦力を分散させるでしょうし、開発や量産の為に莫大なコストがかかる戦艦を一隻、最小限のコストで入手する事は”クロスベル帝国としての利”になりますね。」
エリィの説明を聞いたヴァイスは静かな笑みを浮かべ、ヴァイスの傍で控えているリセルは納得した表情で呟いた。
「………”クロスベル帝国としての利は二つある”と言ったな?もう一つは何だ?」
「もう一つの利とは……―――――”ラインフォルトグループの掌握”です。」
「”ラインフォルトグループの掌握”だと?”ラインフォルトグループの掌握”まらルーレ占領後に既に終えている事を理解していて言っているのか?」
自分の質問に対して答えたエリィの答えに眉を顰めたヴァイスはエリィにある指摘をして問いかけた。
「ええ。ですが、それは”イリーナ会長不在による掌握”――――――つまり、”ラインフォルトグループの社員達にとってはクロスベル帝国によって正当ではない方法で掌握されている”と感じていると思われます。―――半年前の内戦時、ハイデル・ログナー元取締役がイリーナ会長を幽閉してラインフォルトグループを掌握した時のように。」
「それは………」
「………続けろ。」
エリィの指摘に反論できないリセルが複雑そうな表情で答えを濁している中ヴァイスは真剣な表情を浮かべて説明を続けるように促した。
「過去の戦争―――メルキア帝国時代の戦争で数多の国を占領し、統治した陛下でしたら重々ご理解されているでしょうが占領された国の民達は当然ですが、占領した国に対して祖国が自分達を虐げるような政策をしていなければ良い感情を抱かない事がほとんどです。」
「そうだな。そしてそんな民達に反乱を起こさせない為―――つまり俺達による占領を受け入れてもらう為にも占領前よりも税を軽くしたり、治安を良くしたり等と言った”民達の生活を占領前より良くして占領した国の民となる事を受け入れるようにすることが占領した側の義務でもある。”――――――例えば、”百日戦役”でユミルを始めとしたエレボニアの一部の領土を占領したメンフィルのようにな。」
「そういえばリィンやエリゼさん達は元々エレボニア帝国人でしたけど、メンフィル帝国に対して思う所があるような様子は一切ありませんでしたね……」
エリィの話に同意したヴァイスは静かな表情で答え、二人の話を聞いたロイドはリィン達の事を思い浮かべた。
「はい。そしてそれは”ラインフォルトグループという一企業”も同じだと思うのです。”イリーナ会長自身がクロスベル帝国の意向に従った事実”と、”イリーナ会長不在の際にラインフォルトグループを掌握し、更にはイリーナ
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