第六百四十九話 大団円となりその十一
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「マウリアそしてエウロパでは」
「マウリアでもっていうのがね」
「重要と言われますか」
「ええ、連合ではそう言っていても」
「マウリアでもそうでして」
「当然エウロパでもね」
「そうなっています」
「何か奴隷制度を維持したとかね」
ジミーは連合で最も否定されている存在の話をした、連合では奴隷はあってはならないものとされていて全否定されているのだ。
「言われているけれど」
「ローマ自体がそうですね」
「ひいてはエウロパがね」
「奴隷を維持していて」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「搾取と迫害を加えている」
「貴族がそうしていますね」
「昔からね、そしてカエサルもね」
今話をしているこの人物もというのだ。
「奴隷制度を維持して」
「敵の捕虜を奴隷として売っていた」
「それで酷使していたね」
「そのことも違いまして」
セーラはジミーに答えた。
「確かにカエサルは捕虜を奴隷として売っていました」
「やっぱりそうだね」
「ですがこれはローマでは普通のことで」
連合から見れば絶対に許されないことでもというのだ。
「当時はそうした社会であり」
「悪くなかったんだ」
「はい、そして奴隷はです」
セーラはさらに話した。
「高価な財産で」
「それで虐待もだね」
「粗末に扱うなぞです」
このことは奴隷制度を採用していた国家の殆ど全てでそうであった、彼等は食べさせて服や住居を与えねばならない非常に高価な存在であったのだ。
「とてもです」
「出来なかったんだ」
「そうでした」
こうジミーに話した。
「とても」
「そうだったんだ」
「はい」
まさにというのだ。
「奴隷は殺してはならないとあり」
「殺さないと何をしてもいい訳じゃなかったんだ」
「粗末に扱うなぞです」
貴重な財産であったからだ。
「とてもです」
「出来なかったんだね」
「モンゴル帝国は盾にしましたが」
「ああ、敵の捕虜をね」
そのモンゴル人のナンが答えた。
「敵を攻める時にね」
「その敵国の捕虜の人達を前に立たせていましたね」
「そうしていたわ」
「そして攻めさせていましたね」
「退いたら処刑で」
後ろにいるモンゴル人達がそうしたのだ。
「無理に攻めさせて」
「攻められる方は同胞を攻撃することになるので躊躇しますね」
「そこも利用してね」
そのうえで、であったのだ。
「攻めていたのよ」
「左様でしたね」
「モンゴルはね」
「奴隷はそうしましたね」
「ええ、ただ敵にそうしただけで」
捕虜も敵である、だからそうしたのだ。
「何もしないで降ったらね」
「寛大でしたね」
「モンゴル帝国はあくまで歯向かった敵に容赦なかったのよ」
それだけであったというの
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ