第六十八話 入学式その十
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「それだけ想いが強いんだね」
「自分でもそう思います」
「じゃあその気持ちのままでね」
それでと新一君に言いました。
「進んでいけばいいよ」
「そうしていいですか」
「うん、ただストーカーにはならないでね」
「そのことは気をつけていきます」
「ストーカー?そんなことしたら絶対に駄目よ」
私は新一君と杉浦さんの今のやり取りを聞いて新一君に言いました。
「いいわね」
「はい、ですから気をつけていきます」
「新一君思い入れが強いから」
このことはよくわかります。
「そうならない様にね」
「そうしていきます、絶対に」
「ええ、誰に対してもね」
「そうします」
「そうよ、そんなことする位なら何度もアタックして」
「けれど告白して振られたらダメージ大きいですよ」
「それでも何度もよ、本当に好きなら」
私が思うにです。
「そうしてね」
「一度で立ち直れなくて周りに囃されたら嫌ですしね、僕そうなったらその周りを全員一生恨みますから」
「新一君人を嫌いになったら徹底的だしね」
「そのこともありまして」
「一生恨むのね」
「絶対にそうなりますよ」
「だから先輩にもそう言ってたのね」
このことも思い出しました。
「嫌いだって」
「実際に今でもあの人嫌いですよ」
「だから言わないの」
「変わっても罪は消えないって言いますし」
「その考え絶対に捨てなさいっ」
思わず八重歯を出して強い声で言ってしまいました。
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