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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜 
ウイークポイント
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佐々木side

外野を前へ寄せるキャッチャー。内野はセカンドとショートがランナーのリードを抑えるために二塁へ寄っている。

(トントン拍子でここまで来れたわね。じゃあ次はどうしようかしら?)

今日の攻撃のテーマはキャッチャーを徹底して狙っていくこと。大きい背番号、一年生、下位の打順……これから推察するに城田さんは恐らく中学時代レギュラーじゃなかった。ただ、入学からの三ヶ月間である程度成長したこと、そして明宝のウイークポイントであるキャッチャーであることからスタメンに入ったんだと思う。今までの相手なら彼女で十分だったんだろうけど、今回ばかりは相手が悪かったわね。

(またキャッチャーを狙ってノーアウト一、三塁を作ってもいいけど、処理が速くなる分三塁で刺される可能性も出てくるからね。まだ初回だし、いつも通り三塁に捕らせるバントでいいよ)
(わかりました)

マウンドの坂本相手にこれから何回チャンスが作れるかわからない。ならここはこのチャンスを確実に生かすためにランナーを三塁まで進める。1アウト三塁なら打者がやるべきことは多くなり、バッテリーの選択肢は狭まるのだから。

















莉愛side

コッ

三塁線へのバント。盗塁警戒のために三塁ベース付近にいた優愛ちゃん先輩に捕らせるうまいバントにより、1アウト三塁のピンチを招いてしまう。

(ここは前進守備を敷いてーーー)
「莉愛!!」

指示を出そうとしたところ、監督に呼ばれてそちらを見る。監督の出しているあのサインは……

(え?定位置でいいんですか?)

内野も外野も定位置の指示。これには驚いてしまったけど、監督が言うなら仕方ない。

(1点は仕方ないからアウトカウントを優先しろってことだよね?)

打席に入るのは指名打者の大澤(オオサワ)さん。彼女は翼星の中で唯一打撃だけでベンチに入っている選手だ。他の選手たちには守備力を優先して求めているにも関わらず長距離砲である彼女が入っているのは、その力が目を見張るものがあるからだろう。

(点はやってもいいなら攻め方は変わってくる。まずはこれ!!)

中腰になりミットを高めに構える。1点はいいなら外野フライで十分。相手もそれを狙ってきているだろうし、それなら素直に打たせてアウトをもらおう。

(ただし、力入れてお願いします!!)

振り切られても長打にならないように高めのストレートは力があるボールが求められる。陽香さんもそれは分かっているからか限りなくMAXに近いストレートが投じられた。

キンッ

高めのボール球を振っていった大澤さん。打球は高々と打ち上げられた打球はセンターの伊織さんが捕球。ほぼ定位置だったこともあ
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