暁 〜小説投稿サイト〜
絶撃の浜風
外伝 夕張編 01 平賀の妄執
[6/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話

「だってそうじゃない? こんな最前線で戦ってるのに、必要な対策を講じる気配もない・・・もういいわ・・・私の方で何とかする」


「お、おい、貴様勝手に・・・」



提督を無視して、夕張はどこかへ電話をかけ始める



「あ、もしもし? 明石さん? どうもお久しぶり〜。夕張です・・・・ぶしつけで申し訳ないんですけど、ちょっと頼みがありまして」



電話の相手は、明石だった



「・・・・・ええ・・・あ〜・・・・そう、ですか・・・・やっぱりね・・・・まぁ・・・ないよりマシか・・・はい・・・ありがとうございます。提督に宜しく伝えておいて下さい・・・」



「え?・・違いますってば! 今回のはそういうのじゃなくて・・・・そう・・・んもう、信じて下さいよ・・・はい・・・では、失礼します」




「・・・なんだ? どこに連絡していた?」


「私の古巣ですよ。明石さんからいい情報もらったんで・・・・提督、出撃許可を願います。ちょっと出かけてくるんで」


「いや、ちょっと待て! どこへ行く気だ?」


「アイアンボトムサウンド・・・・あそこに、去年閉鎖になったルンガ泊地の跡地があるそうですね? 誰も近寄らないんで設備が廃棄されてそのままになってるとか・・・・もっとも、大半が破壊されてほぼ使い物にならないらしいですけどね・・・使えそうなものがあれば好きに持ってってもいいそうなんで、その回収に行ってきます」


「・・・お前・・あそこがどれだけ危険かわかってて言っているのか? 近寄らないんじゃなくて、近寄れないんだよ!」


「・・・へぇ、そうなんですか。 第T世代の頃は、私、よく行ってましたけど?」


「行っておくが、随伴艦は許可出来ない。行くなら貴様一人で行け!」



 流石にこれは本音ではない。単艦では、流石に出撃を思い止まるだろうと思っただけだったのだが・・・・



「言ってくれますね・・・別に構わないですけど、ちょっと頭にきました。そぉねえ・・こういうのはどうです?私が無事資材を回収して戻ってきた暁には・・・・ここの提督を、辞めていただけますか? もっと有能な提督を寄越すよう、大本営に伝えといて下さい」


「馬鹿っ! 生きて戻ってこれる訳ないだろう!」


「なら、提督は安心してこの賭けに乗れますよね?」






「・・・・・・ああ・・・無事任務を全う出来たら、そうしてやる・・・お前がそれを望むならな・・・」


「約束ですよ! では、兵装実験軽巡、夕張、出撃します!」


「夕張・・・」


「はい? なんです提督?」









「・・・その・・・なんだ・・・・
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ