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俺、ツインテールになります。外伝〜追憶のテイルチェイサー〜
Episode2「おもいで」
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問責めにされるシルファ。
トゥアールはまあまあ、と間に割って入り紹介した。
「この娘はシルファ。私の家族で……アンドロイドなんですけど、仲良くしてあげてくださいね」
子供たちから驚きの声が上がる。
マジかよかっけぇ!と騒ぎ出す男子に、え?本当に?と握手で確かめようとする女子。通学路は大騒ぎになった。
だが、騒ぎはそう長くは続かなかった。
「そんなことより時間、だいじょーぶなの?」
シルファの一言で周囲の空気が凍りつく。
「あ!このままだとPTAから子供たちの遅刻の原因の槍玉に上げられて、保護者の皆さんに怒られちゃいますよ!?みんな、急いで学校へ向かってください!!」
子供たちとトゥアールと、トゥアールに引っ張られるようにシルファと。
各々一目散に学校へと駆け出した。
幸い全員遅刻ギリギリで間に合ったらしいが、トゥアールはしばらく頭を抱えて震えていたそうだ。
保護者からのクレームで、自動車による登校が義務付けられてしまうことを恐れて……。
◇
「パンダギルディ、並びにレッサーパンダギルディも倒されたか……」
基地の中央会議室にて、腕を組んで佇みながらドラグギルディは呟いた。
二体とも部隊内では、そのコンビネーションからかなりの実力者だったのだ。倒されるのは惜しかっただろう。
「新たな戦士、テイルチェイサーか……。あの装甲、さてはラードーンギルディの属性玉を使って作り上げたな?」
「ドラグギルディ隊長、いかがなさいますか?」
老参謀スパロウギルディが、モニターを止めながら問いかける。
「この部隊の隊員の中でも双璧と言われたパンダギルディ、レッサーパンダギルディの二体が倒されたからには、捨て置くわけにはいきますまい」
「そうだな……。明日以降、出撃を控えた者は?」
スパロウギルディはチェックリストに目を通して答える。
「あと4、5人ほど」
「ならばその後、私が出よう」
「なんと!?早々に倒しておくのがよろしいかと思うのですが……」
意外にも悠長な答えに、参謀として的確な意見を示すスパロウギルディ。
だが、ドラグギルディからの答えは彼を納得させるのには充分だった。
「テイルチェイサーはまだ目を出したばかりの戦士だ。摘み取るにはまだ早過ぎる。せめてもう少し成長してもらわなくてはな……」
そう、彼は将であり武人。強い者との戦いこそ、彼にとっては楽しみなのだ。
長年仕えてきたスパロウギルディは、それをよく知っている。
「なに、私が出るまでもなく敗れればその程度の戦士だったというだけのことよ」
「愚問でした。お許しを」
「気にすることはない。余興でなければ、お前の意見も正しいからな」
「は。……もうすぐ、なのです
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