暁 〜小説投稿サイト〜
俺、ツインテールになります。外伝〜追憶のテイルチェイサー〜
Episode2「おもいで」
[13/15]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初
ンテール属性を拳に一点集中させて放つ、シルファ最強の拳。

まずレッサーパンダギルディを、そして体を捻って一回転してパンダギルディへと、ブースターの出力も利用した鋭いアッパーを食らわせ、空の彼方へと舞いあげた。

「「ぐあああああああ!!」」

空高くロケットのように飛ばされてゆく二体をも、音速の追跡者は逃がさない。

「オーラピラー!!」

トゥアールの放った間欠泉の如き捕縛結界が、空中で二体を捕らえる。

完全開放(ブレイクレリーズ)!!」

トゥアールの声と共に、ウェイブエッジの刃の先が煌めき、滑らかな曲線を描いた双刃の間に、光の弦が現れる。

ウェイブエッジは遠近両用武器。激流の双刃刀は、清流の弩弓ウェイブアローへと姿を変えたのだ。

「スコールアロー!!」

放たれた一矢は的にたどり着く途中でいくつにも分裂し、まるで地上の流星群のようにパンダギルディとレッサーパンダギルディを撃ちぬいた。

「さ、最期にこんな幼女に出会えて……幸せだったアル〜!!」
「最期にもう一度……少年の…できれば紅顔の美少年のお腹を撫で擦りたかったぁぁぁぁぁ!!」

片や人生に悔いなく、片や果たせなかった願いを叫びながら、二体は爆散していった。



「ふぅ……お疲れ、トゥアール」

エレメリアン達が属性玉を残して消滅したのを確認し、変身を解除するシルファ。

そこには満足げな……達成感を湛えた笑みがあった。

「はい……お疲れ様です、シルファ」

属性玉を回収し、トゥアールも変身を解除する。

そしてトゥアールはシルファの方へと歩み寄ると、元の背丈に戻ってしまった彼女に視線を合わせる。

「ごめんなさい……私の我が儘であなたに辛い思いをさせてしまいました……」

自分でシステムに組み込んだ指令に反することになる行動。
それは、製作者(うみのおや)だからこその矛盾。想定外の奇跡によって生まれた我が子への愛。

もちろん、それを踏まえた上でシルファは答える。

「いいよ。これもまたべんきょーになったから……」

当たり前のように感情を持っているが、それが本来は当たり前ではない事も知っている。

だからこそ、それを深く学びたい。
今回の経験が彼女の中でどんな風になっていくのか、それはまだ誰にも分からないが……少し、人間らしくなったのは間違いないだろう。

「あの……」

声をかけられ振り向くと、今の戦いを見ていた子供たちがシルファの方へと寄ってきていた。

「すっごくかっこよかったよ!」
「トゥアールさんとみんなを助けてくれてありがとう!!」
「ところで、お名前は?」
「トゥアールさんと同じの付けてるけど……もしかして、仲間?」

感謝されながら質
[8]前話 [1] [9] 最後 最初


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ