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俺、ツインテールになります。外伝〜追憶のテイルチェイサー〜
Episode2「おもいで」
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……」

リアクションは取りつつ、正直な感想を述べてしまうパンダギルディ。

もっとも、それでもめげないのがトゥアールだが。

そして二人で並んだまま、ポーズを決めながら叫ぶ。

「「音速の追跡者!ツインテイルズ参上!!」」

子供向けヒーロー番組のような名乗りに、男女問わず子供たちから歓声が上がる。

奇しくもその名は……いずれ、青のテイルギアを受け継ぐことになる少女が名乗ったものと同じものであった。

「ソニックはレッサーパンダギルディをお願い。私がパンダギルディを引き受ける」
「一人で大丈夫ですか?」

心配そうに尋ねるテイルソニックに、テイルチェイサーは笑いながら答えた。

「もちろん。スピードは私よりソニックの方が上だし。レッサーパンダギルディ、パンダギルディより素早いし」
「なるほど……分かりました。でも無理はしないように。そのギアは未完成で、まだ単独での戦闘には不向きですから」
「元々サポートが私の役割なんだから、そこは弁えてるわよ」

フォースリヴォンを叩き、ウェイブエッジを取り出すトゥアール。

武器は装備されていないため、拳を握って構えるシルファ。

戦いのゴングが再び鳴った。


「ちょっと成長してもかわいいアルよお嬢ちゃ〜ん!抱き締めさせてくれアル〜」
「お嬢ちゃんって呼ぶな!!」

こちらへと迫ってくるパンダギルディを躱し、後ろに回り込んで尻に蹴りを入れるシルファ。

「痛い!でも気持ちイイ……蹴って!どんどん蹴ってくれアル〜!!」
「ならお望み通り、蹴って蹴って、蹴りまくってやるわ!!」

爪を引っ込めるのも忘れて迫ってくるロリコンパンダにドン引きながら、追跡者(チェイサー)の名の通り、機動性に特化したギアの性能を活かして避け続け、周囲を周りながらパンチやキックを叩き込み続ける。

「追いかけっこが得意みたいアルねぇ。でも逃がさないアルよ!」

シルファの動きが、自分を中心に回り続けているだけだと気づいたパンダギルディは、高速で動き回るシルファの次の進路を予測し、腕を広げる。

「ッ!!」

なまじスピードが出るだけに、急に止まることは出来ない。

「ほ〜ら捕まえ……」
「狙い通りッ!!」

だがシルファはスピードを落とさない。逆に更に加速させると、自分の身体を受け止めようと構えていたパンダギルディの目の前で飛び跳ね、その顎に華麗な蹴りを入れた。

「ごっ……はぁ……!」
「チェイサーブレイク!!」

そして顎を蹴り上げられて仰け反った巨体の中心にもう一発。エネルギーを集中させた足蹴りを食らわせる。

アスファルトを抉りながら、パンダギルディは転がっていった。

それを見ながら、黒鉄(くろがね)の追跡者は呟く
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