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俺、ツインテールになります。外伝〜追憶のテイルチェイサー〜
Episode1 「起動」
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から……」
広告から目を逸らし、食料品コーナーへと足を運ぶトゥアール。
「トゥアール……さん……?」
イースナは物陰から出て、移動しようとしたところで、トゥアールの後ろ姿を見て思わず立ち止まる。
心なしか、その背中は少し哀愁が漂っていて、揺れるツインテールはどこか寂しげだった。
◇
夕刻 トゥアールの自宅
あんまり人気のない通りに、ぽつんと佇む一軒の建物。
他の民家に比べれば遥かに大きな邸宅は、私の研究施設だ。
住居スペースの玄関の鍵を開け、中に入る。
「ただいま帰りました……」
答える声はない。当然です。ここには、私一人しか住んでいないのですから。
玄関のドアを閉め、靴を脱ぎ、そのまま台所へと直行する。
買ってきた食料品を冷蔵庫に詰めると、溜息をついた。
いつからだろうか。寂しい、と感じるようになってしまったのは。
アルティメギルからこの世界を守れるのは、私しかいない。とはいえ、独りで戦い続けていると、少し心細くなってくるものです。
街に出れば、私に憧れた
子ども
(
ようじょ
)
たちが寄ってきてくれますけど、こうして家に帰れば私は独り。
出迎えてくれる者もなく、ただ夕食を食べ、テイルギアのメンテをして、お風呂に入って、寝室で眠りについて。
朝が来れば朝食の後、幼女たちの見送りをしたらラボに篭って研究に打ち込んで。
エレメリアンが現れれば出撃して……。
この繰り返しにも慣れていましたが、それでも寂しさだけは消えなかった。
なら、さっさといい男でも見つければいいのかもしれませんけど、私は幼女の方が好きなので。
正直それは今のところ、選択肢にありませんし。
………だから、ロボペットの広告を見た時に、ちょっと立ち止まってしまったのかもしれませんね。
それに、ラードーンギルディの属性玉がツインテール属性だったと知った時、私と一緒に戦ってくれる仲間が欲しい、なんて一瞬考えてしまったのも……。
「属性玉エレメーラオーブ……ロボペット……仲間………ですか……」
その時、私の頭脳に光明が走った。
何気なく呟いたこの三つが結びつき、一つのアイディアへと結実する。
「そうだ……その手がありましたか…!」
ラボに駆け込むと、すぐに私は製作に取りかかった。
食事を取るのも忘れ、時間がどんどん過ぎていくのも気にせず、ただ、この作業に没頭した……。
◇
次元の狭間 アルティメギル移動艇
「ラードーンギルディが敗北した、か……」
移動基地の中央会議室に集まったエレメリアン達。
その中心に立つ、竜を模した漆黒の甲冑をまとった、一際巨大なエレメリ
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