ハーケン会戦〜白と灰の翼の出撃〜
[2/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
言葉通り”殲滅”する為には自軍も相当な数の死者が出ると想定し、それを避けるために可能な限り早く”エレボニア帝国軍に降伏を認めさせる事実”――――――つまり、総大将であるヴァンダイク元帥の早期討伐を考えたのだろう。」
「アルフィン皇女殿下によるエレボニア帝国軍にリベール侵攻の”大義”はない事に加えて、エレボニアが内戦の件でリベールから受けた恩を仇で返そうとしている事に関する暴露……本格的にぶつかり合う前の火計とメンフィルの機甲軍団による砲撃、そして想定していなかった連合軍と新生軍の登場による地上のエレボニア帝国軍の動揺の連続……更に空の戦力もエレボニア帝国軍にとっては主力になるはずだった戦艦が為すすべもなく轟沈させられてしまって事……そこにエレボニア帝国軍にとっての総大将である元帥閣下の”死”を知れば、幾ら”呪い”によって闘争心に満ちたエレボニア帝国軍であろうとも”完全に心が折れて、降伏の呼びかけに応じる”……恐らくそれがカシウス中将達の考えた”策”なんだろう。」
「大正解♪ちなみにこれは余談だけど、今回の灰獅子隊の要請――――――つまり、”ヴァンダイク元帥の討伐”の為に灰獅子隊にロゼとリアンヌママも加わっているわよ♪」
「ええっ!?ロゼさんと”槍の聖女”が灰獅子隊――――――リィン達の部隊に!?」
「そ、そんな……お祖母ちゃんまでリィンさん達と一緒に学院長を……!」
「しかもサンドロット卿まで灰獅子隊に加わっているとは……」
「……今回の戦争にとって正念場となるこの大戦で”獅子戦役”でドライケルス陣営だったロゼと”槍の聖女”をドライケルス帝の生まれ変わりの男の息子であるアイツが率いる部隊に加勢させるなんて随分とエレボニアに対して皮肉な事をしてくれたわね。」
アルゼイド子爵とミュラーの推測に対して笑顔で拍手して肯定したレンは驚愕の事実を口にし、それを聞いたその場にいる全員が血相を変えている中エリオットは驚きの声を上げ、エマは悲痛そうな表情を浮かべ、ラウラは真剣な表情で呟き、セリーヌは呆れた表情で呟いた。
「そういえば、リィン君はドライケルス大帝の生まれ変わりであるオズボーン宰相の息子だから、ある意味ドライケルス大帝の息子という事にもなるのか……」
「そんでそのリィンが学院長を討つ事でエレボニア帝国軍の連中を絶望させようとしているんだから、そんなリィンに”獅子心帝”を支えたあの二人が両方とも加勢するなんて、エレボニアにとってはこれ以上ない皮肉な事実だな。」
セリーヌの指摘を聞いたアンゼリカは複雑そうな表情で呟き、クロウは疲れた表情で呟いた。
「クスクス、ちなみにだけどミルディーヌ公女もオーレリア将軍にも灰獅子隊が動き出したら、機を見計らって新生軍の指
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ