魔王 ヤマタノオロチ
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が特徴の怪獣が、鎌のような腕でウィザードをホールドした。
宇宙戦闘獣超ゴッヴ。
青い体に金色の模様が刻まれたそれは、全力で拘束を振りほどいたウィザードへ、その鎌の手で切り裂いた。
「ぐっ!」
体から火花を散らしながら、ウィザードはブライのところまで追い詰められていく。
ブライと背中合わせになりながら、ウィザードはソードガンを構えなおす。
「ねえ、ソロ。もしかして結構俺たちピンチじゃない?」
「ふざけるな。所詮奴らなど烏合の衆。オレ一人で十分だ」
「俺も勝てない相手じゃないと思うけど、でもここで時間を取られるわけには……ん?」
その時、ウィザードは違和感を覚える。
その正体は、自らの足場。ブライも同じことに気付いたようで、自らの足場を見下ろしている。
この地下。当然、上下左右全てが岩肌で出来ているはず。
だが、今足元には岩肌などなかった。ウィザードとブライが立っているのは。
巨大な眼球の上。
「何だこれ!?」
「チッ!」
危険を察し、その場から飛び退くウィザードとブライ。
すると、眼球はそのまま胎動し、地面から突き出ていく。それはやがて肉体を得、奇獣ガンQとして活動を開始した。
「さっきまでのはまだ怪物として理解できるけど、今度のコイツは何なんだ!?」
ガンQに対してそう評しながら、ウィザードはウィザーソードガンにもう一度ルビーを読み込ませる。
『フレイム スラッシュストライク』
炎の刃を、そのままガンQに飛ばす。
だが、遠距離攻撃となった斬撃は、そのままガンQの目に吸収されていく。消失したウィザードの攻撃は、逆にガンQの目から放たれた。
スラッシュストライクを回避したウィザードとブライは、合計五体の怪獣たちをぐるりと見渡す。
剛腕のゴルザ。機動力のメルバ。
二つの属性を併せ持つレイキュバス。
戦闘能力の超ゴッヴ。意味不明のガンQ。
それぞれ厄介な能力を持つ怪獣たちに対し、ウィザードはさらに腰を低くした。
「五体もいるのか……ここでコイツら相手にそんなに時間を取られたくないのに……!」
「なら、キサマは引っ込んでいろ。全員オレが倒す」
ラプラスソードを構えなおすブライを横目で見ながら、ウィザードは次の手を考えていた。
だが、その時。
『______________』
突如として、新たな咆哮が響く。
一瞬新手かと思ってしまったが、やがてその咆哮の正体を察すると、むしろ落ち着いた。
「この声……まさか!?」
すると、即座にウィザードの視界にそれは入って来た。
赤い体を持つ、長い存在。それはまさに、龍であり、五体の怪獣たちを弾き飛ばす。
そして、ウィザードはその名前を知っていた
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