魔王 ヤマタノオロチ
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その時、ブライのマスクの下にある目を大きく見開いた。
「ラプラス!」
「ふえ?」
ブライがラプラスソードを召喚するとともに、ウィザードを突き飛ばす。
バイクに搭乗中の人物を突き飛ばせば、当然バランスを崩す上転倒する。
「な、何……!?」
ブライを糾弾しようとしたウィザードは、その光景に目を疑った。
青い体と赤いトサカを持つ獣。ずんずんとブライに掴みかかり、そのまま洞窟の壁に打ち付けた。
「ぐっ!」
呻き声を上げるブライ。
その壁の埋め込み具合が、その怪獣の剛力を物語っていた。
超古代怪獣ゴルザ。
その名を持つそれは、次にウィザードへヘッドブローを放ってくる。
「っ!」
ウィザードは慌てて両手で防御態勢をとる。
だが、ゴルザの力に、ウィザードはマシンウィンガーから叩き落とされた。
また地面に転がったウィザードとマシンウィンガー。ウィザードはウィザーソードガンをゴルザに構えた。
だが、ウィザードが立ち上がったのとほぼ間を置かず、背後に痛みが走る。
振り返れば、赤い鳥の形をした怪物が、ウィザードへ背後から体当たりをしたところだった。
「今度は鳥……!? トレギアの奴、どんだけ足止め要因を置いて行ってるんだ……?」
超古代竜メルバ。
そんな名前など知る由もなく、ウィザードは並んだ二体の怪獣たちへ向き合う。
「ふざけるな……! フェイカーの手駒ごときに、このオレが遅れを取るはずがない!」
復活したブライは、紫の拳を放つ。
無数のブライナックルが二体の怪獣へ迫っていくが、それはどこからともなく飛んできた炎と氷の弾丸によって相殺された。
「何!?」
「ソロ! 下だ!」
さらに、地面を突き破る物体。現れた巨大な鋏が、ブライの首を狙う。
「チッ」
「次はカニ!?」
舌打ちをしたブライは、体を反転させる。その姿は、まさにカニと呼ぶほかがない。赤い体色を持ち、甲殻類の体と鋏を持つ怪物。赤い目のそれは、挨拶とばかりに口から炎を吐いた。
「ソロ!」
ウィザードはソードガンで火球を切り落とす。
すると、カニの目が赤から青に切り替わる。
「目の色が変わった!?」
それに反応するよりも早く、カニの口からは冷気が放たれる。
突如の逆転の属性に、ウィザードは大きく後退した。ウィザードがいた場所は凍り付いており、炎のウィザードには相性が悪いようにも見える。
火と氷。二つの属性を操ることこそが、この宇宙海獣レイキュバスの特性だった。
さらに、ウィザードの背後にはいつの間にか新たな怪獣が忍び寄っていた。
「しまっ……!」
ウィザードが気付いた時にはもう遅い。
甲高い唸り声
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