第三十九話 素敵な偉人その四
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「そうした人だったんだよ」
「色々おかしいですね」
「僕はそんな人の言うことみたいな漫画はね」
「描かれないですか」
「自分にそう誓っているから」
だからだというのだ。
「ちゃんとね」
「描かれるんですね」
「そうしているよ」
「そうですか」
「小山さんもね」
咲もというのだ。
「このことはね」
「守ってですか」
「そしてね」
そのうえでというのだ。
「描いてね」
「そうしていきます、伊藤博文さんを貶めることは」
「しないね」
「はい、それに物凄い能力で」
伊藤博文のことも話した。
「気さくでユーモアがあって」
「面白い人だね」
「痛快な人ですよ、教養もあるし」
「無茶苦茶女好きもご愛嬌だね」
「男の人もたらしますしね」
優秀な人材と見ればすぐにスカウトして政府や政党に迎え入れていた、その為大隈重信も驚いていたという。
「あの人は」
「そこも面白いよね」
「そうですよね」
「そんな人だからだね」
「貶めるなんてしません」
「そしてそれは伊藤さんだけでなくね」
さらにというのだ。
「他の人も組織もだよ」
「絶対にですね」
「もうね」
それこそというのだ。
「しないことだよ、自分の品性も貶めるからね」
「自分自身もですか」
「そうなるからね」
それ故にというのだ。
「もうね」
「しないことですね」
「その教授さんの本の挿絵描いてた人色々風刺画っぽいの色々描いてるけれど」
「酷いですか」
「もうその卑しさが出ていてね」
人間としてのそれがというのだ。
「本当にね」
「酷いですか」
「そうなんだ」
「そんな人ですか」
「反面教師にしているよ」
「漫画を描くにあたって」
「人間としてもだよ」
もっと大きな意味でというのだ。
「その人はね」
「反面教師ですか」
「主義主張が違うと言って人を貶めるなんてね」
「よくないことだからですね」
「例えば皇室を批判していて」
「その漫画家さんもですか」
「うん、その存在自体をね」
皇室そのものをというのだ、こうした主張から天皇制という司馬遼太郎が嫌った言葉が出て来ている。
「否定しているけれどそれでもね」
「それでもですか」
「何でかわからないけれど」
部長は咲にこう前置きして話した。
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