第四百二十一話
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第四百二十一話 和食尽しで
カーミラは朝に起きて生活する者達から見ての朝食を食べてから使い魔達にお茶を飲みながら話した。
「お茶もね」
「宜しいですか」
「日本のお茶も」
「左様ですか」
「ええ、落ち着くわ」
飲むと、というのだ。
「いいものよ、それでお昼もよね」
「和食です」
「その予定です」
「お刺身と天麩羅です」
「それとお豆腐です」
「お野菜も多くあります」
「お酒は何かしら」
カーミラはそちらのことも聞いた。
「それで」
「和食ですので」
犬の使い魔が答えた、黒い大きな犬である。
「白ワインと日本酒があります」
「日本酒もあるのね」
「左様です」
「では日本酒にするわ」
カーミラはすぐに答えた。
「それにするわ」
「そちらですか」
「ワインは大好きだけれど」
愛していると言っていい、カーミラにとってワインはそこまでのものなのだ。
「けれど今日はね」
「日本酒にされますか」
「ディナーもね」
この時もというのだ。
「そうさせてもらうわ」
「どちらも日本酒ですか」
「それにするわ。和食なら」
この料理ならというのだ。
「それをと思って」
「それで、ですか」
「言ったのよ」
「そうなのですね」
「ではお願いするわ、ランチで一本」
「そしてディナーでもですね」
「一本ね、一升ずつね」
日本酒の計りからも話した。
「飲ませてもらうわ」
「それでは」
「そちらも用意致します」
「お酒もお楽しみ下さい」
「そうされて下さい」
「ええ、日本酒もいいものよ」
普段飲んでいるワインもいいがとだ、こう言ってだった。
カーミラはこの日は純粋に日本の料理と酒を楽しむことにした、彼女にとってそれは実に楽しい一日となるがまだ彼女はそうは思わなかった。
第四百二十一話 完
2021・11・18
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