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万全の補強の後で
第一章

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                万全の補強の後で
 この時月宮琴乃は自宅の自分の部屋で自分のスマートフォンを見て唸っていた。
「ホークス何よ」
「無茶苦茶補強したわね」
 一緒にいるチョコレート菓子を食べている金村彩夏が応えた、水木里香、火神桂子、木山美優もいる。
「今シーズンは」
「中日から又吉さん獲得してね」
「メジャーからも助っ人呼んでね」
「物凄いわね」
「しかもよ」 
 彩夏はさらに言った、見れば五人共今は琴乃の部屋でお菓子やジュースを飲んでくつろいでいる。音楽雑誌もその手にある。
「育成でね」
「若手育ってきていて」
「もうこれはね」
「滅茶苦茶強そうね」
「来シーズンのホークスはね」
「お金があって」 
 里香はクッキーを摘みつつ言った。
「それでね」
「育成もしっかりしているから」
「だからよ」
「あんな補強が出来るのね」
「阪神はね」
「そうよね、お金があるだけじゃないことがね」
 琴乃は腕を組んで言った。
「ホークス凄いわね」
「何しろ三軍までしっかりしていてね」
「育成も凄いから」
「もうそれがシステム化されていて」 
 選手育成のそれがというのだ。
「それでよ」
「余計に強いのね」
「あそこはね」
「私今の監督さん見てびっくりしたわよ」
 景子は琴乃にこちらの話をした。
「藤本さんね」
「あの人三軍や二軍で監督してたわね」
「その人を監督にしたのよ」
「育成に定評ある人ね」
「確かに生え抜きよ」
 ホークスのそうした人物だというのだ。
「それも南海時代からのね」
「滅茶苦茶生え抜きね」
「けれどよ」
 景子は一呼吸置いてから真顔で述べた。
「あの人これまでの監督さんと比べて地味でしょ」
「王さん、秋山さん、工藤さんと比べたら」
「三人共名球会に入っていて」
「球界を代表するスター選手だったわね」
「そんな人達の後でね」
「藤本さんね」
「実績はこれまでの人達程じゃないけれど」
 それでもというのだ。
「能力を見てね」
「監督になってもらってるから」
「これは凄いわよ」
「ホークスは今年本気で優勝考えてるわね」
「今年どころか」 
 それに終わらずというのだ、景子はジュースを飲みつつ話した。
「ずっとよ」
「強いチームでいるつもりね」
「もう毎年ぶっちぎりで優勝出来る」
 そこまでのというのだ。
「鬼みたいに強いチーム目指してるわよ」
「常勝軍団ね」
「それになるつもりなのよ」
「本気でそれもちゃんと計画を立てて」
「それでね」
「お金にシステムに戦略まであるってな」 
 美優も言ってきた、手には雑誌がある。
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