190 胸騒ぎの鎮静
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ヴィクトリア女帝の屋敷。彼女はある報告を受けていた。
「ほう、ナポレオンが手傷を負わされて撤退したと」
「はい」
「仕方ないわね。ジョゼフィーヌとかいう妻が愛おしいだけの男だからな」
女帝はどうするか今後の行動を練る。
(レーニン・・・、復活して動けるようになったと聞くけど?)
「ところで、クイーン・ベスを倒しに行った援軍はどうしてる?」
「今、向こうの本部の防衛隊と異なる経路で合流したそうです」
「そうか」
かよ子達は先に進む。
(またすぐ胸騒ぎがするな・・・それもまたいつも以上に・・・!!)
大野は見聞の能力の影響か、またどこか凶々しさを感じていた。
「大野君、どうしましたブー?」
「ああ、また嫌な予感がするんだ」
「そういや、俺もするな」
関根もだった。
「それにしても、この世界、本当に広いね。まだ、藤木君のいる所につかないよ」
かよ子は改めて異世界の広さを感じるのだった。
「世界は広いんじゃのう」
友蔵は呑気だった。
一方、戦争主義の世界の本部。レーニンはある地点を確認していた。
「何と言う事か・・・。我らの陣地が減少し続けている」
「はい」
「領土を取られたら奪い返すのみだ!」
「了解しました」
房子はトランシーバーを出して赤軍や東アジア反日武装戦線の皆に連絡した。
「皆の者!杖、杯、護符を奪うのみならず、この世界の領土を脅かすものも次々と始末せよ!」
『了解!』
こちら領土攻撃班、濃藤すみ子達の集団。すみ子は常に胸騒ぎがしてたまらなかった。
「すみ子、大丈夫か?」
山口が心配する。
「うん」
「それだけ見聞の能力が働いているという事は敵が沢山いる地に入っているという事ですね」
「エレーヌ、この子を少し休ませてやった方がいいんじゃないか?」
ジャンヌが提案する。
「そうですね。さらに進めばこの子にとっても毒かもしれませんから」
すみ子達の集団は一時行動を止めた。
「濃藤すみ子ちゃん、少し宜しいでしょうか?」
エレーヌがすみ子の額に手を当てた。すみ子の胸騒ぎが収まった。
「心の不安を取り除かせていただきました。ただ、この効果は無限に続くわけではない事に留意してください」
「ありがとう、エレーヌ・・・」
すみ子は救われた気がしてホッとした。
(私、なんか、皆に迷惑かけてるのかな・・・?)
同時にすみ子は申し訳ないという気がしてならなかった。そしてまた別の気配がした。
「また来てるわ・・・!!しかも今度はさっきとはまた違った気配が・・・!!」
「また違った気配だって!?」
「『違った気配』・・・。これはこの世界の人間じゃないね」
「というと?」
「赤軍だ!皆の者、準備せよ!」
「了解!」
皆
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