189 ダリアは裏切りの花
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たら逃げるしかないと思い、逃走体制に入った。
「お、追いかけないと!」
かよ子は羽根に戻り、ナポレオンを追いかけた。
「ナポレオン、絶対に逃さない!」
かよ子は羽根でナポレオンを追いかける。かよ子は四つの力の石を借りて、杖で火炎放射したり、放電したり、茨の棘を噴射したり、激流を流した。しかし、それでもナポレオンに避けられる。だが、まる子の火炎放射がナポレオンの服にかかった。ナポレオンが慌てる。
「くそ!援護を!」
ナポレオンは姿を消した。
「逃げた・・・」
かよ子は留めを刺せなかった事を悔しがった。
「山田かよ子!」
「貴女達、運よく助かったわね」
仮面を被った女性が仮面を外す。ルイーザの素顔は美しかった。
「貴女が杖の持ち主ね。私はルイーザ。あのバカ皇帝の妻よ」
「ナポレオンの奥さんなの!?」
「ええ、皇帝としての誇りばかり気にして領土を奪って殺戮を繰り返す外道だから今は愛想を尽かしたけどね。そうだ、さっきあのバカ夫が使っていた花はダリアよ」
「だりあ・・・?」
「ええ、ダリアには『裏切り』という意味があるのその花を使って貴女達の仲間は洗脳を受けて貴女を裏切る行動を起こしたの」
「我々がそんな事を!?親分、山田かよ子!申し訳ない!」
石松達子分が土下座した。
「そ、そんな、土下座なんてしなくていいよ!ナポレオンの花が悪いんだから!」
かよ子は謝罪する石松達にあたふたした。
「でも、ナポレオンが持ってる花は壊してもまた新しいのを持って来る筈よ」
「まだ花があるの!?」
「あのバカ夫の味方としてジョゼフィーヌという元妻がいるの。その人がバラやダリアを栽培しているのよ」
「そうなんだ、ナポレオンやその奥さんを倒したいけど、今私達は藤木君を取り返しに行かなきゃ行けないんだ」
「ああ、一人の男の子を取り返す為に貴女達は動いているってフローレンスとイマヌエルから聞いているわ。私があのバカ夫を追いかけるから貴女達は目的を達成させなさい。頑張ってね」
「うん、ありがとう!」
かよ子達はルイーザと別れ、先に進んだ。
ナポレオンは己の屋敷に戻る。
「お帰りなさい、貴方」
一人の可憐な女性が出迎えた。
「只今、ジョゼフィーヌ」
「疲れているみたいね」
「ああ、後妻のマリア・ルイーザの邪魔で杖を盗り損ねたんだ」
「まあ、あの人が・・・!」
「愛しきジョゼフィーヌよ、薔薇とダリアの花はまだあるか?」
「ええ、今沢山栽培中ですわ」
ナポレオンは花園を確認する。そこには大量の薔薇とダリアが咲いていた。
藤木救出班は先に進む。
「ダリアは裏切りの花・・・」
かよ子は思う。この世界に来てから幾度も見る夢の中でのレーニンの声からもしかしてと思う。
(もしかして杉山君、私達を裏切
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ