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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
弱点
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球。それに見逃しの三振ってやっぱり気持ちいいよね。それは投げている側の同じのようで、普段無愛想な瑞姫の口角が上がっているように見えた。
第三者side
「球速いね」
「コントロールもなかなか……」
「スライダーもいい感じですよ」
試合を見ている翼星ナインは瑞姫の投球に感嘆の声を出す。それは監督である女性も同様だった。
「できればフォークも見てからアップに行きたいけどね……期待できるとすれば西川さんくらいかな?」
明宝に比べると力が落ちる白川高校。しかし、それでもいい選手はいる。その中でもどこの高校でもスタメンに入れると言われているのが三番にいる西川だ。
「去年はこの西川と
永田
(
ナガタ
)
がチャンスで打ちまくったからね。今年は西川以外に目立っている打者はいないけど、都大会ベスト16まで勝ち進んでいるから侮れないよ」
キンッ
二番打者は三球目のストレートを叩き強い打球を放つ。しかしショートの正面へのゴロ。莉子がこれを難なく捌き2アウトとなる。
「水島さん全然衰えてないじゃん!!」
「一年生が入ってきたおかげで守備も打撃も強化されてるねぇ」
元々高いチーム力を持っていたところに弱点だったポイントが補強できる新入生が入ったことでその力がより増していることは火を見るより明らか。そして打席に入ってくるのは、注目のスラッガー。
「西川に通用するかで次の試合に出てくるか決まりそうだね」
「でも間空いたからね……無難に坂本が投げてくるんじゃない?」
一、二回戦からこの三回戦までは一週間ほど間が空いている。さらには準々決勝となる次の試合はこの翌日になるため、連投は回避してくると読んでいる面々。
「それならそれでいいわよ。先に坂本さんが投げてくれたら、攻略まで時間かけてもいいしね」
後からエースが出てくると攻略するまでに打席が足りないことも考えられる。そうなれば先に好投手が出てきてから力が落ちる投手が出てくることはプラスに捉えてもいい。
「ただしっかり見ておきなさいよ。特に一、二年生はね」
「「「「「はい!!」」」」」
莉愛side
(この人が西川さんか……背は高めかなぁ)
背番号13を着けたスラッとした印象を与える西川さん。左打席に入った彼女は構えるとユラユラと前後に身体が動いている。
(体重移動を意識してるってことかな?何を狙ってるかこれで見てみよっか)
2アウトでランナーはいない。野手を長打警戒のシフトに動かしてから瑞姫にスライダーのサインを送る。
「ストライク!!」
外から入ってくるようなスライダー。ただし、
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