第55話
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「眠れないのか?」
未来悟飯が悟天の隣に座る。
悟天は改めて未来からやってきた兄を見上げる。
こっちの時代の兄と比べて父の悟空と同じく頼りになりそうな、どんなことがあっても何とかしてくれそうな不思議な雰囲気を持っていた。
「ねえ、兄ちゃん。兄ちゃん達が未来から来てくれたから僕が生まれたんだよね?」
「うーん、そうだな。でも正直俺に弟が出来るなんて思ってなかったよ。」
あの時は父や仲間を助けるためだったので、正直弟が生まれるなど思ってもいなかったのだ。
「へへ、でも兄ちゃん達のおかげで僕が生まれたんだよ。だから僕、兄ちゃんにいっぱいありがとうって言いたいんだ」
「そうか…俺の方こそ生まれてきてくれてありがとう…君が生まれてくれて…幸せに生きててくれただけでも闘ってきた意味があった」
自分のしてきたことは決して無駄ではなかったことを目の前の弟が教えてくれた気がして未来悟飯は優しく微笑む。
「明日も修行に付き合ってくれる?」
「ああ、勿論。」
「やった!兄ちゃんいつも勉強ばかりだから…」
悟天とて悟飯が夢のために頑張ってきたのは分かっている。
しかし、やはり子供心ではもっと兄と修行したかったのが本音だろう。
「はは、集中すると周りが見えなくなるのは俺の悪い癖だからなあ…代わりになるかは分からないけど、俺も悟天と修行したい…俺の方こそよろしくな」
「うん!」
本来の歴史ならば決して会うことが出来なかった兄弟が絆を深めていた。
そして2人のトランクスも悟林のいないところで会話をしていた。
「ねえ、お兄ちゃんの世界の悟林さんってどんな人だったの?」
「え?俺の世界の悟林さん?」
「うん、やっぱり強いの?」
「そうだな、悟林さんは俺の世界じゃ俺の初めての師匠だったんだよ」
「え!?悟林さんの弟子!?」
まさか2人が師弟関係だったことに驚くトランクス。
「ああ、修行では凄く厳しかったよ。何度も海に叩き落とされたり岩に叩き付けられたりしてさ」
「は…ははは…」
どちらも身に覚えがありすぎるトランクスは苦笑した。
「厳しかったけど、同時に凄く優しかったよ。魔閃光を初めて覚えた時、自分のことのように喜んでくれて…そんな厳しくて優しい悟林さんが…俺は好きだった」
「そっか…そっちの悟林さんは殺されたんだっけ……18号さんに…」
今でも信じられない。
こっちの世界ではクリリンの妻であり、マーロンの母親である18号は確かに怖い雰囲気はあるものの、それでも優しい人物だからだ。
「ああ、この時代では良い人なのかもしれないけど、俺のいた世界の18号…さんは本当に酷い奴だった。楽しみながら人々を追い詰め
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