第55話
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うなの悟飯さん?」
「僕は平気だったのになー」
悟林の言葉にトランクスと悟天が笑った。
「そ、それは4歳かそこらの頃だったからな、仕方ないさ」
トランクスと悟天からの視線に恥ずかしそうにしながら水を飲む未来悟飯。
「いや、あの川は悟天やトランクス君より小さかった私でも余裕で足が着く浅さだったからね」
「「悟飯さん…」」
「兄ちゃん…」
「こ、子供の頃の話なんだからもう良いだろ!?」
「「「「ははははは!!」」」」
未来悟飯が怒ると全員が吹き出して笑ってしまう。
何もない白い空間で本来は辛い場所なのに、ブラックに襲われる心配もなく弟分やこの世界の姉、弟分、弟と過ごせている今の状況は未来悟飯にとっては天国のように思える。
未来トランクスもこの世界の悟林達との交流で心の余裕を取り戻したように見える。
「でも味気ないのは同意見だよね」
「そうそう!ここを作ったデンデさんよりずーっと前の神様ももっと考えれば良かったのにさ!!」
トランクスの愚痴には誰もが…未来悟飯や未来トランクスさえ同意しながら再び食事を再開して再び粉を水で練って食べる。
やはり美味くはないが栄養があるためか力が出るような…気がする。
「でも、こうやって毎日食事が摂れるだけでもいいさ」
未来トランクスは自分の世界の食料難を思い返す。
かつて人造人間に地球が荒らされていた時でも自分達は各地に飛び回れる事も出来たし、未来トランクスの祖父であるブリーフ博士が立ち上げたカプセルコーポレーションの会社のおかげで充分な金があった。
それでもサイヤ人であることを抜きにしても満足いく程の食料は手に入らなかった。
自分達でこれなら人造人間に怯えて暮らす一般市民はきっとまともな食料など手に入らなかっただろう。
餓死した人も少なくないはずだ。
そして今回のブラックの件は人造人間の時よりも悲惨なことになっており、まるでゲームを楽しむようにじわじわと追い詰めるような人造人間と違ってブラックは一気に人々を追い詰めている。
そのため、食料の入手は人造人間の時とは比べ物にならないくらいに難しくなっており、恐らく餓死した人も人造人間の時の比ではない。
正直、今の未来の世界ではこの不味い粉でさえ金銀財宝よりも遥かに価値のある物だ。
餓死した人々のことを考えると未来トランクスの手が無意識に止まった。
「…食べられる時は食べておいて、常に闘いに備える事を忘れないでね」
「はい…」
悟林に言われたことで止まっていた手を再び動かす未来トランクス。
トランクスは自分の言葉が空気を重くしてしまったことに気付いて気まずそうにする。
黙々と口に運び満腹になると食べた皿を
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