第十一話 合コンその五
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「筋肉までなくなって骨と皮が本当にくっついてな」
「ちょっとした風でもあたると痛くなって」
「歩けなくもなってだ」
「栄養失調にもなって」
「そうなるからな、そこまでいかなくてもな」
「不健康よね」
「痩せたければ食え」
雅之は強い声で言った、それはまるでこの世の摂理絶対と言っていいそれを語るかの様なものだった。
「そしてだ」
「運動することね」
「そうしたらいい」
「そういうことね」
「トラウマは受けるけれどな」
どうしてもというのだ。
「生きているとな」
「やっぱり受けるのね」
「誰もな、世の中は色々あるからな」
「それで受けるけれど」
「しかしな」
それでもというのだ。
「何とか気にしないか克服する様にして」
「若しそういうことがあっても」
「食うことだ、拒食症は肥満と同じかな」
「もっと怖いのね」
「若し痩せれば痩せる程いいと本気で言う奴がいたら気をつけろ」
妹にこうも話した。
「知り合いにな」
「注意しないと駄目ね」
「その方がもてるとか言い出したらな」
「もう危ないのね」
「確実にトラウマでおかしくなってる」
そうしたことを言う者はというのだ。
「さもないとそんなこと言うか」
「痩せれば痩せるだけもてるとか」
「そんな筈がない、骨と皮ばかりで何が恰好いいんだ」
「骸骨かミイラよね」
「そうなったら恰好いいどころかな」
今度は髪型をチェックしている妹に話した。
「病気だ」
「身体のじゃなくて」
「心のな」
「そうなるのね」
「女の子でも痩せ細ってる娘が可愛いか」
「そう言われたら」
留奈は考える顔になって述べた。
「やっぱり」
「そうじゃないな」
「ちょっと以上にね」
「不健康でだな」
「痛々しく見えるわ」
「かえってだな」
「やっぱりね」
「程々がいいんだ」
「普通ね」
「むしろ多少太っていた方がいい」
その方がというのだ。
「痩せ過ぎよりはな」
「その方がいいの」
「あと体重はあってもいいんだ」
「それって筋肉でよね」
「筋肉は重いな」
「脂肪よりもずっとね」
「だから体重があってもいい、さっき力士さんを言ったが」
肥満の話の時にというのだ。
「力士さんは実は脂肪は少ない」
「そうなのよね、脂肪一枚下は筋肉で」
「全身な」
「鎧みたいなのよね」
「そうした身体つきだからな」
力士はというのだ。
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