第十一話 合コンその二
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「少なくとも今はな」
「彼女とか無理なのね」
「部活にトレーニングにな」
「受験勉強で」
「そうだよ、部活は落研でもな」
それでもというのだ。
「俺は筋肉好きだからな」
「励んでるわね」
「落語いいぜ」
妹に笑って話した。
「本当にな」
「面白いのね」
「特に大阪のな」
「上方落語よね」
「それがな」
「いいのね」
「東京もあるけれどな」
落語はというのだ。
「やっぱり俺にしたらな」
「ここ関西だしね」
「ああ、言葉の感じもな」
「違って」
「しっくりこないんだよ」
「関西弁じゃないとね」
「それだよ、間とかも違うのかもな」
東京の落語はというのだ。
「方言の違いで」
「それあるのね」
「かもな、それで落語もしててな」
「忙しいから」
「彼女まではな」
とてもというのだ。
「考えもな」
「いかないのね」
「そうなんだよ」
これがというのだ。
「俺は」
「そうなのね」
「そうしたことは落ち着いてからだな」
「受験が終わって」
「それからだな」
「それから頑張ってね、まあお兄ちゃんはもてるかもね」
鏡を観てメイクを続けつつ言った。
「性格悪くないし面白いしね」
「落語していてか」
「それで清潔だし筋肉だし」
「筋肉かよ」
「筋肉もね」
それもというのだ。
「好きな人は好きだしね」
「外国の娘で好きな娘多いよな」
「アメリカとかね。あそこマッチョ信仰あるから」
筋肉を好む傾向が強いというのだ。
「スタローンさんとかシュワルツェネッガーさんとかね」
「プロレスラーだとホーガンさんとかファンク兄弟か」
「テリーさんとドリーさんね」
「よく知ってるな」
「お兄ちゃんいつも話してくれるからね」
「それでか、兎に角アメリカとかだとな」
こうした国ではというのだ。
「マッチョ好かれるからか」
「外国の人に特にね」
「俺みたいなのは好かれるか」
「背もあるしね」
「そのこともあるか」
「いけるんじゃない?私はタイプじゃないけれど」
眉を描きつつ話した。
「筋肉は」
「お前は違うのか」
「ガチムキでボディービルダーみたいな感じは」
「俺はリアルで鍛えてるぞ」
「どっちにしろタイプじゃないの。お兄ちゃん腹筋分かれてるでしょ」
兄妹で一緒に住んでいるのでそうしたものを見る時もあるのでそれで知っているのだ、もっとも知りたくて知っている訳ではない。
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