外伝 加賀編 01 一航戦暗黒神話U
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わっ!と歓声を上げ喜ぶ女子達と裏腹に、
「・・・来るのかよ・・・」
と、ガックリと肩を落とす男子達であった
ザック満載の食料を持たされた加賀であったが、鎮守府に到着する少し前には、もう全て食べ尽くしていた
ゲートを抜け、端末で構内見取り図を見ながら執務室を探していた・・・・のだが、
「・・・ぐぅーーーーーーーーーー」
「・・・・・お腹が空きましたね・・・・」
「・・・・・・・・くんくん・・・・・」
「・・・・こっちですね・・・・・・」
加賀は、当初向かっていた方向・・・・提督のいる執務室とは、真逆の方向へと歩いていった・・・・・そして、
「・・・・鯖の塩焼きですか・・・・これは気分が高揚しますね・・・・」
そういうと、加賀は暖簾をくぐり、店内へと入っていった
「いらっしゃいませ。・・・あら、加賀ちゃん! 久しぶりねー」
「お久しぶりです、鳳翔さん。 鯖の香りに釣られて来てしまいました。また鳳翔さんのご飯が食べられると思うと、気分が高揚します」
「ふふ、ありがとう。 何か食べていくんでしょ?」
「赤城さんと、同じものを」
「・・・もきゅ?」
「もきゅ?・・・じゃありません。相変わらずの食いしん坊ですね、赤城さん・・・」
「・・・もぐ・・・もう、待ちくたびれましたよ、加賀さん」
「・・・何故か三か月も待たされまして」
「あぁ、そういう事ですか・・・胆の小さい男ですね、まったく」
「今度の提督ですか?」
「かなりしょーもない男です。おかげで鳳翔さんのご飯が一日中食べ放題です」
「・・・そういう事ですか・・・食べ放題は確かに魅力的ですが、これは捨て置けませんね・・・・」
「こらこら二人とも、ここは食べ放題のお店じゃありませんよ、もうっ」
《この二人・・・ずっと会ってなかったのに、もうお互いの思ってることが通じ合ってる・・・・》
(2020年12月17日 執筆)
時が二人を隔てていても、一航戦の阿吽の呼吸に淀み無し
《・・・この二人が揃うと、嫌な予感しかしないのは私だけかしら?》
今回もこの二人の”やんちゃ”にやきもきさせられるのかと思うと、鳳翔は「はあ〜っ」と深い溜息をついた
「・・・もう、慣れましたけどね・・・」
「え? どうかしましたか? 鳳翔さん???」
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