仮説
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度も動きのレパートリーも先程よりも増加しており、パワー、スピード共に定評のあるレオンが全く付いていけていない。
「一対一で相手をするか。聞いて呆れるね」
「この・・・」
苛立ちからか目が血走ってきているレオン。それがわかっているからか、あえて挑発するようにギリギリでの回避を続ける天使。それによりますますレオンは苛立ち、顔が赤くなっていた。
「これはまずいよ、シェリア」
次々に繰り出される氷の魔法。それをまるで見えているかのように回避続ける天使。なかなか加勢に入れないウェンディは隣にいる友人に声をかける。
「うん・・・そう・・・かも・・・」
ウェンディとは対称的に全く加勢しようとする雰囲気すら見せないシェリア。しかし、彼女もさすがにレオンが劣勢であることを察しているようで、どうするべきなのか迷っているようだった。
「氷神・氷結!!」
冷気を纏わせた回し蹴り。ギリギリで回避していた天使もこれには危機を感じたのか、背中の翼で身体を守るように防御する。
「いいものは持っているんだがな・・・」
傷一つついていない翼。それを勢い良く開くことで攻撃を繰り出していたレオンは容易く吹き飛ばされていた。
「もうこれ以上は見てられない!!」
「あ!!ウェンディ!!」
今までに見たことがない彼の劣勢。これにいても立ってもいられなくなったウェンディが飛び出すように天使に向かって立ち向かう。
「それでさっきシリルがやられたことを忘れているのかな?」
「!!」
無警戒だと思っていたはずの彼はウェンディが間合いに入ってきたタイミングでそちらへと身体を返す。不意を突くことに失敗した彼女は急ブレーキをかけたが、完全に止まり切る直前のポイントで拳を腹部へと突き出す。
「うっ!!」
相手の打撃と突進していた自らの勢いがぶつかり合う形になったことでより大きなダメージを受けた少女。そのまま吹き飛ばされた彼女をシャルルとセシリーが受け止める。
「もうわかったんじゃないのかな?君たちでは私には勝てない。そして私の目的はシリルを連れ帰ること。つまり何が言いたいのかは・・・わかるよね?」
あいつの目的は俺・・・だったらここは俺が付いていくべきなのか・・・
「くだらないな」
俺自身が選択を下さなければならないと思い思考していたその時、強い光が目に入ったかと思うと倒れていたはずの青年の声が聞こえる。
「お前の目的がなんであろうと関係ない。俺は今・・・勝つことしか意味がないんだからな」
その光の正体はレオンから発せられている魔力。つまりこれは・・・
「神の領域・・・」
自らの魔力を体内に閉じ込めることにより通常時よりも大きな力を得
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