プロローグ:「爆誕!仮面ライダー洸輝!!」
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答えた。沼津駅に着き、二人は下車する。
「おーいっ!よーちゃん!しーくん!!」
「あっ!千歌ちゃん!祐くん!」
千歌はそう二人の名を呼び、とある方向に走る。それに祐樹も着いて行くと亜麻色の髪をした少女、渡辺曜が手を振る。その隣には疲れ切った様子の青い髪をした少年、滝霧翔が座っていた。
「えっと……お疲れさま」
「ありがとう……祐樹くん」
祐樹は曜に連れて行かれたんだなと察し、労いの言葉をかける。翔は本当に疲れ切ったのか掠れた声で感謝を伝える。そんな状況に彼は苦笑するしかなかった。
「そろそろ時間だし、行こっか」
「本当に大丈夫なの?」
「体力的には問題ないよ」
腕時計で時間を確認した翔は立ち上がりそう言った。もう少し休憩すれば?と祐樹が言うが、電車の中で休憩すると言った。一方、曜と千歌は手を取り合い喜んでいた
新幹線だったがやはり時間がかかった。しばらく電車に乗り、念願の東京に着き少女たちは嬉しそうだった。あんなに疲れ切っていた翔も回復したのか楽しそうだった。
「東京だぁーーー!!」
「二人とも、余り遠くに行かないでー」
子供のようにはしゃぐ二人に翔はそう伝える。また振り回されるのかと思いつつ、彼は二人を追いかける。呆れたように微笑み、祐樹も追いかけようとした時___。
『はしゃぐとか幼児かよ』
「っ!?」
『だっせー、高校生のくせに』
「っ……」
何処からか少女たちを罵倒する声が聞こえ、周りを見渡す祐樹。見つけたと思うとその姿は鬼だった。続けて罵倒する鬼に彼は回し蹴りをした。しかし、当たったはずなのに感触が無かった。すり抜けたのだ。鬼は高笑いをする。
『だーはっはっは!俺様が見えるのかよ!だが、無駄だ。この状態はすり抜けるからな』
「罵倒するな……」
鬼の言葉に悔しそうにしながら祐樹はそう言った。鬼は馬鹿にするかのように拍手をする。
『俺様はお前しか見えない。お前は変人ってことになる』
「何が目的なんだよ……っ」
残念だったなぁと嘲笑する鬼に祐樹は問いかける。何が目的。そう聞かれた鬼は再び高笑いをする。
『ただの忠告だ。お前、気を付けろよ』
「は?」
鬼の答えに疑問を持つと強めの風が吹いた。一瞬目を閉じたが、すぐ目を開ける。目の前にはビルの中へと入る千歌の姿と鷹のような翼を生やし飛んでいる鬼がいた。
『大切なものを捨て自分を守るか、自分を捨て大切なものを守るか』
「本当に……何言ってるんだよ」
鬼の質問はまるで契約のようだった。
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