第二十章
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「勝ったな」
「はい、僕達の敵に」
ブレイズはズオスの爆発が消えるのを見ながらスラッシュに答えた。
「勝ちました」
「やった、だがな」
「後は他の皆さんですね」
「助けに行くぞ、スサノオを倒さないと私達の戦いは終わらない」
「そうです、では」
「喜ぶのはその後だ」
スサノオに勝ってからだというのだ。
「ではな」
「行きましょう」
「今からな」
こう話してだった。
ブレイズとスラッシュも階段に足をかけた、そうして自身の仲間達を助けに再び戦場に向かうのだった。
バスターはスパルタン、エスパーダはストリウスと死闘を展開していた、その為二人共受けている傷は深いものだった。
バスターはスパルタンの強力な一撃をかろうじて己の剣で防いだ、だが姿勢を戻してそのうえで言った。
「流石にそろそろな」
「危ないですか」
「ああ、体力的に限界だ」
隣でストリウスの攻撃を左にかわしたエスパーダに応えた。
「もうな」
「そう言うと俺もです」
「やっぱりそうか」
「これまでは何とか凌いできました」
こうバスターに話した。
「そうしてきました、ですが」
「そろそろだな」
「かすりでもしますと」
敵の攻撃、それがというのだ。
「もうです」
「危ないか」
「はい」
「お互い様ってことだな」
「敵もそうみたいですが」
「そうじゃないと駄目だろ」
見れば敵も満身創痍だ、まさにあと一撃といったところだ。これはスパルタンだけでなくストリウスもだった。
「俺達は何してたんだってなるからね」
「そうですね」
「だったらな」
「ここで、ですね」
「決めるか」
「そうしましょう」
エスパーダは年長者であるバスターの言葉に敬意を以て応えた。
「ここで」
「それじゃあな」
「仕掛けましょう」
「ここで決めるぞ」
バスターは剣を持ちなおし構えを取った、エスパーダもそうした。そうして攻撃を仕掛けて来たそれぞれの敵に向かって駆けた。離れていた間合いが今また近付いた。
攻撃はぶつかった、スパルタンは蛮刀を駆けつつ下から上に振り上げてきた、バスターはその一撃に構わず。
跳んだ、そうして上から真一文字に剣を振り下ろした。その一撃でスパルタンにこれ以上はない強烈な一撃を浴びせた。
エスパーダは剣を自分の身体の左の腰の部分にやった、右手で柄を持ち左手で鞘を持ってそのうえでだった。
ストリウスが突きを繰り出す前に駆けるのを止めず居合の要領で一気に切り抜けた、雷を思わせる一閃がストリウスを貫き。
勝負を決めた、それぞれの敵はここで爆発四散し消えた。勝利の後でバスターもエスパーダも膝を揺らせたが。
それでも踏み止まった、エスパーダはそこからすくっと立ち上がってバスターに話した。
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