ハーケン会戦〜灰獅子隊、出陣〜
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……………………ッ…………揃いも揃って……………………水臭くて、救いようのない阿呆どもが……………………いや…………一番の阿呆はそれに気づけもせなんだ妾か…………」
リアンヌ・サンドロッドの自分への心遣いを知ったローゼリアは寂しげな笑みを浮かべた。
「……話はわかった。これが最後の問いじゃ。何故”意地”を通してでも”全ての元凶”を滅ぼすつもりであったあやつはヌシに後の事を託して逝くことができたのじゃ………!?」
「それは私の方が 彼女よりも生への渇望があり、そして 私が紡いでいた”絆”であるリウイ陛下達の方が、”全ての元凶”を滅ぼせる確率が遥かに高かったからです。」
「魔王と女神の血を受け継ぎし異世界の半魔人の王とかの王を支える”光と闇の英雄”達、そして”匠王”達に”神殺し”達か………実際、かの王は皇太子を救う為にエマ達が突入した”地精”の本拠地でも生身で”全ての元凶”――――――”黒の騎神”を圧倒したとの事じゃし、異世界の”匠王”やその娘達はあの”地精”を遥かに超える技術力を修め、そして”黒の騎神”をも圧倒した半魔人の王すらも圧倒したという”神殺し”……あやつはヌシが宿った事によってヌシの記憶から、かの王達の”力”を知った事で”意地”を貫き通す必要は無い事を悟った事もそうじゃが、かの王達がいればもはや自分は必要ではなく、むしろ”黒の騎神を確実に滅ぼせる者達の障害”になると判断し、かの王達との”絆”が深いヌシに後の事を託したという事か……」
「……………………………貴女の知りたい事はこれで”全て”ですので、私はこれで失礼します、”ローゼリア殿”。」
複雑そうな表情を浮かべてリアンヌ・サンドロットの考えを推測したローゼリアに対してリアンヌは何も答えず、目を伏せて黙り込んだ後目を見開いてローゼリアを見つめて答えた後アルグレオンに乗り込もうとした。
「――――――待て。」
「?」
しかしその時ローゼリアがリアンヌを呼び止め、呼び止められたリアンヌは不思議そうな表情を浮かべてローゼリアに視線を向けた。
「今後妾の事は”ロゼ”と呼べ。」
「しかしその呼び方は貴女の友である”彼女”の呼び方なのですから、”シルフィア”である私には貴女をそう呼ぶ”資格”は……」
「今のヌシもまた、”リアンヌ”じゃろうが!そもそもあやつに限らず、妾を”ロゼ”と呼ぶ者達は他にもたくさんいるし、あやつに”後の事を託された”のならば、当然”残された妾の事も託された”のじゃから、責任を取って妾の新たな友となるのが”筋”じゃろうが!」
「…………………………フフ、それを言われると反論できませんね。」
ローゼリアの反論に一瞬目を丸くして呆けて黙り込んだリアンヌはやがて苦笑
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