ハーケン会戦〜灰獅子隊、出陣〜
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話を聞いてセシリアの教官としての自分達やリィンへの気遣いを知ったディミトリは尊敬の眼差しでセシリアを見つめ、クロードは興味ありげな表情を浮かべて呟いた。
「それに、貴方達もそうだけど、Z組にも教えてあげるのが”筋”だと思ったからよ。――――――今回の要請を含めた連合や新生軍が出した灰獅子隊への要請のほとんどは”Z組”と縁がある事柄だったのかを。」
「私達だけでなく、Z組にも……?ステラやフォルデ先輩は教官が『リィン達が本当にエレボニアと決別できているかどうかを試す為かつ、リィンがこの戦争で更なる上の地位に着くことで戦後のエレボニアについて口出しできる立場になった時、トールズ士官学院に通っていた経験でエレボニアの人々と親しいリィンの二心を疑うかもしれない方々を納得させる理由を作る為』じゃないかと推測していましたが。」
セシリアが口にしたある言葉が気になったエーデルガルトは眉を顰めて指摘した。
「フフ、私の考えに対する推測の評価点として100点満点で評価するとしたら60点くらいね。」
「え……という事は他にもまだあるのですか?」
エーデルガルトの指摘に静かな笑みを浮かべて答えたセシリアの答えを聞いたディミトリは呆けた後不思議そうな表情で訊ね
「ええ。”残りの40点”に関してはZ組と相対した時に教えてあげましょう。」
ディミトリの疑問にセシリアは頷いて答えた。
「あの、マスター……本当に私達でよろしかったのですか?」
「何の事ですか?」
セシリア達が会話をしている同じ頃、セシリア達のように灰獅子の陣営内で待機しているデュバリィはリアンヌに訊ね、訊ねられたリアンヌは問い返した。
「デュバリィが言いたいのは、シュバルツァー達の件です、マスター。」
「転生する前のマスター――――――”槍の聖女”の”想い”も受け継いでいるマスターならば、”槍の聖女が我が子のように大切に想っていたシュバルツァー”の為にシュバルツァーに直接加勢するか、もしくは傍で見守りたいのではなかったのかとデュバリィは言いたいのです。」
「二人とも私のセリフを取るんじゃありませんわ!」
デュバリィの代わりにエンネアとアイネスが答え、二人の言葉を聞いたデュバリィは思わず二人に突っ込み、それを見たリアンヌ達の様子を近くで見守っていたローゼリアは冷や汗をかいて脱力した。
「コホン。二人の言っている事もそうですが、”有角の若獅子達”の相手等、私達と私達と共に彼らを阻む”黒獅子達”や”白銀の剣聖”達で十分ですのに、オリエ殿はまだしもマスター自らが相手をする必要はないと思うのですが……それこそ”有角の若獅子達”に協力している唯一驚異的戦力
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