ハーケン会戦〜灰獅子隊、出陣〜
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に入れてリィンを灰獅子隊の軍団長にしたんですか……!」
「まあ、ルシエル殿を含めた天使の方々はともかく、ベアトリース殿を含めた高位の魔族の方々に関してはリィンの”悪い癖”が結果的にいい方向に向かっただけの話ですけどね……」
一方灰獅子隊の陣営の中でヴァリマール達の様子を見つめながら呟いたメンフィル帝国軍の女性将校――――――”モルテニアから転位魔術でレヴォリューションに転位したセシリア”は軍馬に騎乗して苦笑しながら灰獅子隊の陣営内で待機している魔族部隊や天使部隊を見つめて呟き、セシリアの言葉に軍馬に騎乗しているディミトリは驚き、エーデルガルトは当時の出来事を思い返して呆れた表情で呟いた。
「しかし、意外でしたよね〜。本来なら”総参謀”として本陣で指揮を取ると思われた教官までこっちに来るなんて。――――――それもよりにもよって、この戦争の勝敗を決定づける事になる”事実上の決戦”に。」
「この大戦の全体的な指揮を担当しているのはリベールのカシウス中将の上、メンフィル帝国軍内での細かい指揮は他の参謀達で十分で貴方達に加勢する余力ができたから貴方達に加勢することにしたのよ。――――――貴方達が”リィンの仲間としてこの戦いでのリィンの邪魔をさせない為に彼らを阻む”ように、私もリィンの担当教官として…………そして貴方達の担当教官としてもこの大戦で”彼ら”を阻む事は最初から決めていたのよ。」
「そうだったのですか……」
「……それにしても意外ですね。効率を重視し、私情を挟まない事が求められる”参謀”――――――それもその”参謀”達の纏め役である教官がそんな非効率で私情も混じっている戦いをするなんて。――――――それも戦争の勝敗を決定づける事になるこの大戦で。」
地上に待機している飛竜に騎乗しているクロードに話しかけられて答えたセシリアの答えを聞いたディミトリは目を丸くして呟き、エーデルガルトは意外そうな表情を浮かべてセシリアを見つめて指摘した。
「確かに参謀には常に冷静な判断や効率を重視する事、そして私情を挟まない事が求められるわ。――――――『時には”ハメ”を外しても構わない。我々参謀もまた”人”なのだから。勿論、”ハメ”を外す際はその為の段取りをする必要はあるがね。』とパント様から教わったのよ。だから、私も自慢の教え子である貴方達の成長を傍で見る事もそうだけど、最悪エレボニアへの留学によって親しくなり、絆を結んだ人達に嫌われることになってもその人達の為にもかつてはお世話になった国を救おうとしている教え子に教え子の担当教官としてせめて肝心な戦いの時くらいは力になろうと思っていたのよ。」
「教官……」
「へ〜、パント卿の教えでそんな教えもあるんですか。……勉強になりました。」
セシリアの
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