第三十七話 完成させることの大切さその十五
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「描いてね」
「何か伊藤博文描くたくなったけれど」
「じゃあその人にしたわいいわ」
「簡単ね、けれど簡単なら」
「それが真理よ、いいわね」
「ええ、描いてみるわ」
伊藤博文、彼をというのだ。
「本当に面白そうな人だし」
「そうしてね、滅茶苦茶頭柔らかいしね」
「そうなの」
「江戸時代生まれなのに身分制度なくして議会と内閣と政党創った人よ」
「江戸時代に生まれたのに」
「滅茶苦茶頭柔らかいわよ、身分社会からいきなりよ」
明治維新を経てというのだ。
「それじゃあね」
「頭柔らかいわね」
「お侍さんからね」
「幕府から」
「いきなり維新を経てよ」
そうしてというのだ。
「内閣開いて議会もね」
「そっちも開いて」
「政党もね」
これもというのだ。
「創設するんだから」
「相当頭柔らかい人ね」
「世界を見てきてでも」
それでもというのだ。
「江戸時代からいきなりだから」
「言われてみれば凄いわね」
「能力は折り紙付きで」
それでというのだ。
「しかも痛快でざっくばらんで」
「そうした人で」
「そこまで頭が柔らかいから」
だからだというのだ。
「面白いわよ、最高にね」
「そうなのね」
「そうした人を描くなら」
「面白いのね」
「そうよ、描くならね」
それならというのだ。
「悪くないわ」
「そうよ、前向きに考えてもね」
「いいのね」
「そうしてね、あとアルバイトも」
これもというのだ。
「頑張ってね」
「午後からの」
「そうしてね」
「うん、じゃあね」
咲は愛の今の言葉に笑顔で頷いた。
「そうしてくるわね」
「そうしてね、じゃあ今日はこれで終わりかしら」
「そうね、またね」
「ええ、またね」
「一緒に遊ぼうね」
「そうしようね」
二人で笑顔で話した、そうしてだった。
咲はこの時はスマートフォンを切った、そのうえでだった。
午前中はインターネットで伊藤博文について調べ少し早い昼食を食べてからアルバイトに向かった。この時はまだ何を描くかまでは決めていなかった。
第三十七話 完
2021・11・1
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