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DOREAM BASEBALL 〜夢見る乙女の物語〜
求められる成長
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大 721 3
大田東 000 0
快音を響かせ続ける打線。さらにはマウンドを預かっている背番号11が三塁を踏ませぬ好投を続けており、相手に一切の隙を与えない。
「吉永を温存してこれか……ただ、準決以降はこうはいかないだろう」
ブルペンにすら入っていないエースのことを考えただけでタメ息が漏れてくる。選手層の厚さは自分たちにひけを取らないことを彼もよくわかっていた。
「翼星と明宝ならどっちが上がっても吉永以外じゃ抑えられないだろう。そこがこっちのアドバンテージになるか?」
東英には後藤と佐藤という二枚看板がいる。しかし、日帝大付属はエースの吉永と同等の投手はいない。そこが大きな差であることは間違いない。
(こんなに調子がいいなら、桜華を気にする必要もないかもな)
気になる要素は取り除かなければならないが、自分たちも試合を控えている以上対処できることには限りがある。町田は勝敗が決したこの試合を見届けることなく、学校へと戻っていった。
莉愛side
ガキッ
「ほら!!また左肩下がったよ!!」
「すみませ〜ん」
無事に初戦を終えた私たち。コールドゲームで終えたことで先輩たちも上機嫌……と思っていたんだけど……
「莉愛ちゃん今日二回チャンスあったのにな〜、どっちも三振だもんね〜」
「うぐぐ……」
実は今日の試合でヒットを打てなかったのは私だけだったみたい。しかも一打席は送りバントだったけど、残り二打席はチャンスで凡退……しかも4回の攻撃はダブルプレーをやってしまった。そのため、優愛ちゃん先輩と伊織さんに見守られながら打撃練習を行っているってわけ。
「優愛、見本見せてあげて」
「ほいきた」
伊織さんから指示を受けると鳥籠に入ってくる優愛ちゃん先輩。彼女にバットを渡してそこから出ると、彼女は数回素振りをしてから打席に入る。
「まず構えたら視線はピッチャーの投げる時の肘あたりに合わせる!!」
「肘?」
「そう!!肘!!」
肘ってことは投げる方の肘だよね?そこに視線を合わせたらボールが見えにくくなるんじゃ……
「肘をしっかり見るっていうよりボーッと見るようなイメージだね。そして視線はそこから極力動かさない!!」
「え?」
視線を動かさないってますます見えにくくなるんじゃ……今の私は全体をしっかり見てるけど、その方が見やすい気がするんだけど……
「左肩が下がるってことはステップ幅は狭くした方がいいね。打席も前目に立とうかな?」
そこまで話してからピッチャーに投げるように指示を出し、それを受けてボールが投じられる。その球はインハイへのストレート。
「そして打つ時は引き手をボー
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