第一章
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ネオニートの裏側
藤原明信は瀬戸内海のある島で暮らしている、いつもビーチで泳いだり釣りをしたりして楽しんでいる。
二十代半ば位で波が買った黒髪をセンターにしていて面長できりっとした不敵な顔立ちである。一七六位の背で身体は水泳や毎日のトレーニングで鍛えられている。
だが朝かあ晩まで悠々自適であり仕事はどう見てもしていない、それで島民達は彼を見て首を傾げさせた。
「仕事してないよな」
「一人暮らしで」
「それなのにいい家に住んでるし」
「いつも遊んでるしな」
「どうやって生計立ててるんだ?」
「犬や猫まで飼ってるし」
「贅沢な食事で羽振りもいいしな」
彼のその暮らしを見て首を傾げさせた、そしてだった。
ある彼等はビーチで泳いだ後でくつろいでいる彼に尋ねた。
「あの、ちょっといいですか?」
「聞きたいことがあるんですが」
「何ですか?」
サングラスをかけて寝ていた藤原は彼等にサングラスを外して起き上がって応えた。
「俺犯罪とかしてないですよ」
「いや、そういうのじゃないですから」
「別に訴えるとかの話じゃないです」
「そこは安心して下さい」
「じゃあ一体、まさか」
藤原は顔を曇らせて言った。
「俺が東京から来た余所者だから」
「それもないですから」
「藤原さん住民税払って迷惑なことしませんから」
「集まりにも顔出してくれますし」
「そういうのでもないです」
「そうですか、じゃあ何ですか?」
住民達にあらためて問うた。
「そういうのじゃないなら」
「はい、どうして生計立ててるのか」
「このことが気になりまして」
「それで聞きに来ました」
「どうしてか」
「そのことですか、まあここじゃ何なんで」
藤原は彼等の話を聞いて述べた。
「俺の家でお茶飲みながら話しましょう」
「わかりました」
「それじゃあお願いします」
「お家で詳しくですね」
「お話してくれますね」
「そういうことで」
藤原は島民達に親しく応えてだった。
彼等を家に案内してそうして水着から私服に着替えてだった、実際に彼等にお茶を出してそうしてだった。
和室でちゃぶ台を囲んでくつろぎながらこう言った。
「俺実は都内にマンション持ってるんです」
「マンションですか」
「それ持っておられるんですか」
「そうでしたか」
「はい、タワーマンションを三つ」
それだけというのだ。
「学生時代から株で金貯めて」
「株ですか」
「それですか」
「それで投機して。海外でもそうして金持って」
「そうしてですか」
「それで、ですか」
「土地も買いまして」
そうしてというのだ。
「都内に、そしてそこに」
「タワーマンションですか」
「それを建てたんです
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