第18話 天下への野望
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てくださっているのですね。
この麗羽は、正宗様となら、どのような苦難にも立ち向かって見せますことよ。
正宗様は、私のことを好きだと言ってくださいました。
正宗様が一番信頼できる人物である私。
正宗様が好きな人物である私。
・・・・・・。
これは間違いなく、私を生涯の伴侶と思ってくださっているに違いありませんわ!
正宗様には悪いですが、私達はまだ子供ですのよ。
でも、正宗様のお気持ちを悪し様にすることなんて、私には出来ませんわ!
・・・・・・。
そうですわ!
屋敷に帰りましたら、早速、叔父様にご報告しなくてはいけませんわ。
叔父様に頼んで、私達を許嫁の間柄にしていただきますわ。
オーホホホホ、正宗様。
麗羽に全てお任せくださいまし。
「ちょっと、麗羽。大丈夫かい?」
正宗様が心配そうに私の顔を見上げていますわ。
「だ、大丈夫ですわ。少し、将来のことを考えていましたの」
私は正宗様に笑顔で返しましたわ。
「話を戻すけどいいかい。漢王朝は滅びる。このことは間違いない。その引き金になるのが、黄巾の乱と反董卓連合による洛陽制圧。この二つの大事で漢王朝は形式上は残るけど、実質は滅びる」
「形式上は残るけど、実質は滅びる?それはどういう意味ですの」
「言葉のままだよ。さっき話した大事で漢王朝の権威は地に落ちる。権威を失った王朝は滅んだも一緒だよ」
「2つの大事の1つ目は、民によって引き起こされた反乱なんだ。この反乱を官軍は自力で征伐できない。困った朝廷は、各地の群雄の力を借りて、やっと征伐するんだ。2つ目は、中央で権勢を握る董卓という諸侯に嫉妬した連中が、洛陽に大軍を率いて上洛する。この暴挙を最高権力者である皇帝は黙って見守ることしかできなかった。これを切っ掛けに、朝廷と皇帝の権威は地に落ちることになるんだよ。だけど、その権威は利用価値があるのさ。戦乱の世になったからといって、領土を奪いとるには、大義がいるんだよ。そのとき、漢王朝の権威が役に立つのさ。例えば、手中にしたい領土の州牧に朝廷から任官して貰うことができれば、侵略行為の正当性の理由付けになるんだよ」
私は正宗様が語る内容に驚かされました。
確かに、そんなことが起これば漢王朝は権勢を失いますわね。
「正宗様は未来の知識を利用して、漢王朝を立て直そうと思わなかったのですか?漢王朝を立て直せば、戦乱が起きないで、正宗様も私も没落し酷い目に遭う事もないように思いますわ」
私は思っていることを正宗様に質問しましたの。
「それは無理だろうね。漢王朝は腐り過ぎているんだよ。例えできたとしても、それは延命であって、立て直すことにはならないと思おうよ。本気で立て直そうとい
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