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レーヴァティン
第二百三十六話 熊鍋その七

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「そしてだ」
「認めますね」
「そうする、だから同性愛もな」
「禁じられませんね」
「その理由がない」
 一切、そうした言葉だった。
「むしろ俺としてはおかしいと言う方をな」
「咎めたいですか」
「実際に行動に移すならそうする、だが言う位ならな」
 それならというのだ。
「いい、言うだけならな」
「それならですね」
「構わない」
「まあこうしたことを咎めるのは宗教的なことっちゃ」  
 愛実も言ってきた。
「多分同性愛に向かうことでっちゃ」
「子孫が増えないと思ってか」
「禁じたっちゃよ」
「そういうことか」
「うちはそう思うっちゃ」
 英雄に自分の考えを述べた。
「元々はヘブライの教えっちゃな」
「ユダヤ教からのな」
「あの辺りは昔から荒野で」 
 緑と川が少ない即ち貧しく暮らすことが困難な地だったというのだ、このことは旧約聖書を読んでも背景としてあることがわかる。
「少しのことでっちゃ」
「取り返しのつかないことになる、か」
「一人の間違いで」
 まさにそれでというのだ。
「大変なことになって貧しいからっちゃ」
「その為にか」
「少しの贅沢で」 
 まさにそれだけでというのだ。
「暮らせなくなるっちゃ」
「その為禁欲的でか」
「戒律が厳しくなったっちゃよ」
「それはあるな」
 英雄も否定しなかった。
「確かに古代であの様な荒野にいるとな」
「少しのことで民族全体が困るっちゃ」
「そうだな」
「そうなるからっちゃ」
「あそこまで禁欲的でだな」
「そして戒律も厳しくてっちゃ」
 その為にというのだ。
「同性愛もっちゃ」
「禁じているな」
「そう思うっちゃ、そして」
 愛実はさらに話した。
「聖書でもちょっとしたことで神罰っちゃ」
「過酷なそれが来るな」
「そうなってるっちゃ」
 こう言うのだった。
「うち等から見れば無茶苦茶なものでもっちゃ」
「些細なことで過酷な神罰が下る」
「そうなることもっちゃ」
「戒めとして必要だったか」
「そうっちゃよ、これがコーランならっちゃ」
 時代は千年以上進む、そして商業で栄えたアラビアがその場所になるとだ。
「もうそんなことはないっちゃ」
「コーランでは悪い結末はない」
「あの宗教は兎に角前向きっちゃ」
 これがイスラムの特徴の一つだ、そこに出て来る者達は前向きでかつ勇敢であり苦難をものともしない。
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