第十一章
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「ここは」
「そしてだ」
「スサノオをですね」
「倒すぞ、しかしだ」
「しかし?」
「敵はかなり強い」
明光院は新宮にこのことを話した。
「あんた達も前の戦いでわかった筈だ」
「恐ろしいまでの数の敵を出してきました」
新宮も答えた。
「苦戦どころではありませんでした」
「そうだな、そうなることはな」
「覚悟しておくことですね」
「お互いこれまで何度も死線を潜り抜けてきたが」
「今回もですね」
「そうなる、その覚悟はな」
「しておくことですね」
新宮はまた応えた。
「以前の決戦の様に」
「それをまたやると思ってくれ」
「わかりました」
新宮は確かな声で応えた。
「それでは」
「さて、問題は何時スサノオが仕掛けて来て」
常盤の叔父が言ってきた。
「何処での戦いとなるかだね」
「はい、そのお話を聞いてです」
ソフィアは常盤の叔父に神妙な顔で応えた。
「私もスサノオの動向を調べますので」
「それじゃあだね」
「そのうえでまたお話します」
「じゃあまずは情報収集だね」
常盤も言った。
「暫くそっちで忙しくなるね」
「そうね、これだけの面子がいるし手分けして調べましょう」
芽衣も言った。
「サウザンズベースの力も使ってね」
「そうしていきましょう、しかし」
玲花は芽衣の言葉に頷きはした、だが。
ここでだ、玲花を睨んでこうも言った。
「お兄様は私と行動を共にしますので」
「そうなの」
「貴方は他の人、新堂倫太郎とです」
睨んだままの言葉だった。
「いなさい、いいですね」
「ええ、けれど何か警戒していない?」
「していません」
こう言いつつも声は笑っていない、それも全く。
「ただそのことを告げただけです」
「そうした方がいいな」
「そうだよな」
緋道は富加宮の言葉に頷いた。
「芽衣ちゃんはな」
「倫太郎と一緒にいた方がいい」
「絶対にな」
「そして神代兄妹もだ」
「二人でいた方がいいよな」
「絶対にな」
「全くわからないがわかった」
神代は二人の言葉に頷いた。
「そうする」
「そうしてくれ」
富加宮は神代に切実な声で頼み込んだ。
「是非な」
「その方が平和な様だしな」
「そうなるからな」
「俺も無闇な揉めごとは好まない」
「それではな」
「玲花と行動を共にする」
「そうしてくれ、兎に角今は情報収集だな」
富加宮はあらためて言った。
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