第三章
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「貴女親会社の社長さんとお付き合いあるし」
「子供の頃から可愛がってもらってます」
「それでなのね」
「はい、よくしてもらっていて」
「お仕事のお話もなのね」
「助けてもらってます」
一緒にうどん屋できつねうどんを食べつつ答えた、ここも実は季衣に教えてもらった京都の美味い店である。
「そうしてもらっています」
「そうだったの、それと色々な人とお知り合いで」
京都の名士達とだ。
「好みを知っていて色々お店を知ってるわね」
「京都にいて父に紹介してもらって」
「それでなのね」
「そうした人達ともお会いしてきて」
「色々関係があるのね」
「はい、あと大学のつても」
「八条大学ね」
神戸にある大学だ、世界的企業グループである八条家が経営しているマンモス学園で世界中から人が集まって来る。
「あちらだったわね」
「あの大学の先輩同期後輩の人達ともです」
「お話出来るのね」
「八条家の方々とも」
「それは凄いわね、いやそのパイプはね」
これはとだ、陽子は唸って述べた。
「中村さんの武器ね」
「武器ですね」
「だって貴女はっきり言えばうちの会社の跡継ぎよ」
このことをありのまま話した。
「それでそこまでのパイプがあったらね」
「いいんですか」
「かなりね、そのパイプこれからも大事にしてね」
「父にも言われてます、どんどん増やせとも」
「それがいいわ、ただね」
ここで陽子はこうも言った。
「さっき統計の報告見たら一桁間違えていたわ」
「えっ、そうですか」
「だからお昼終わったらなおしてね」
「すいません、すぐになおします」
季衣は狼狽した顔で謝罪した、そうして実際に昼休みが終わるとそのミスを真っ先に訂正した。こうしたことがそれからも多々あったが。
季衣は彼女のパイプを活かして仕事をしていった、そうして数年経った時には。
「もう殆どなの」
「ええ、ミスしなくなってね」
陽子は同期にスマートフォンで話した。
「パイプもあってね」
「出来る娘になったのね」
「しかも真面目で努力家なままで」
「将来の社長さんとしては」
「心配いらなくなったわ、しかもそのパイプで婚約者もいて私にお見合いのお話もね」
「持って来てくれたの」
「それがイケメンで紳士な大学の先生で」
それでというのだ。
「もう最高よ、性格もいいしね」
「よかったわね」
「お仕事はパイプも大事ってね」
「わかったのね」
「そうよ、もう足を向けて寝られなくなったわ」
季衣にとだ、こう言ってだった。
陽子は同期にお見合いの話もしていった、そして結婚してからは生涯の伴侶を得た季衣の秘書となった。将来の社長として万全のパイプを持ち活かしている彼女と共に仕事をしていったのであった。
仕事
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