第三十七話 完成させることの大切さその八
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「結局一番描きたいものを描くでしょ」
「そうよね」
「それならモコを一番描きたいならね」
そう思うならというのだ。
「モコを主人公にしてもいいでしょ」
「そうなるわね」
「まあそこは考えてね、それで〆切までにね」
「結論出せばいいわね、それに」
咲はまた閃いた顔になって言った。
「店長さんもおられるわ」
「アルバイト先の?」
「そう、あの人もね」
「じゃああの人にもよ」
「お話聞けばいいわね」
「相談するのも人生の勉強で経験よ」
だからだというのだ。
「聞いてみたらいいわ」
「それじゃあね」
「完成させなさいよ」
「絶対によね」
「何でもやり遂げてこそよ」
まさにというのだ。
「いいのよ、中途半端で放り出すことは」
「駄目ね」
「ただブラック企業やおかしな部活からはね」
そうした場所からはとだ、母は話した。
「逃げることよ」
「そこで最後までやり遂げようとしても」
「心と身体壊すだけよ」
「部活でもなのね」
「部活によっては暴力教師もいるから」
だからだというのだ。
「しかもこうした教師って捕まらないからね」
「殴られ損なのね」
「そう、殴って蹴って罵ってもね」
そうした暴力を振るってもというのだ。
「学校の先生は中々クビにならないのよ」
「生徒じゃ停学か退学なのに?」
「先生はならないの」
生徒にどんな暴力を振るってもというのだ。
「体罰と言うけれど」
「実際は暴力よね」
「虐待をしてもね」
生徒に対してというのだ。
「それでもよ」
「クビにならないのね」
「何でもセクハラをしても」
「捕まらないの」
「普通の会社ならクビでもよ」
「先生は逮捕されなくて」
「残り続けるから」
学校にというのだ、事実学校の教師はそうそうなことでは職を失わない。教員免許を剥奪されることもだ。
「殴られ損よ」
「女の子でも殴るのね」
「女の人はそうでしょ」
「同性ならなの」
「そう、ただ男の先生は特に注意よ」
暴力教師はというのだ。
「殴るだけじゃなく襲っても来るから」
「それあるのね」
「言ったでしょ、相当なことしてもクビにならないって」
母はこのことを話した。
「悪いことしても揉み消せるから」
「学校の先生は」
「東京かどうか知らないけれど生徒を床の上で背負い投げして捕まらないのよ」
「柔道の背負い投げ?」
「そう、それよ」
「私柔道知らないけれど」
それでもとだ、咲は母に問い返した。
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