第四百十七話
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第四百十七話 どんな兵器か
博士は有言実行でこの日は大量破壊兵器の開発に乗り出した、それで昼食を挟んで夕食の時までそれに励み。
夕食のおでんを食べつつ小田切君に話した。
「もう完成した」
「相変わらず早いですね」
「うむ、明日早速何処かのテロ組織の本部に使う」
「それで実際にどうか観るんですね」
「テロリストが何人死んだかでな」
人間相手に使用してみてというのだ。
「確かめる」
「そうされますか、それでどんな兵器ですか?」
小田切君は博士にこのことを問うた。
「それで」
「うむ、毒ガスじゃ」
博士は素っ気なく答えた。
「今度開発したのはな」
「毒ガスですか」
「国際法では禁止されておるがな」
「自衛隊は持っていませんね」
「しかし持っている国は持っておる」
国際法で使用はおろか所持が禁止されていてもだ。
「それでじゃ」
「博士は国際法気にされないですからね」
「だからじゃ」
そうしたものは意に介さないからだというのだ。
「開発してな」
「そうしてですね」
「使ってみてな」
テロリスト達を実験素材にしてというのだ。
「確めよう」
「じゃあ明日は」
「ちょっと中央アジアの方に行ってな」
そうしてというのだ。
「使って来る」
「そうされますか」
「その基地の人間は皆殺しじゃ」
「それが出来る位の兵器ですか」
「わしの計算が正しければな」
それならというのだ。
「それだけの力がある」
「そうなんですね」
「一つの建物の中におる人間はじゃ」
即ちテロリスト達はというのだ。
「皆殺しじゃ、ただ無関係の蠅や蚊他の生きものはな」
「死なないですか」
「人間だけに効果がある」
そうしたというのだ。
「毒ガスじゃ」
「何か凄そうですね」
「わしが作ったものだからのう」
博士は笑って答えた、そうしてだった。
博士はこの時はおでんを楽しんだ、そのうえで小田切君に明日のことを話すのだった。
第四百十七話 完
2021・11・6
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