第十五話―更なる絶望
[1/4]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
銀角を隔離した扉間の影分身――
(よし……あとはコヤツにとどめを刺して穢土転生で蘇らせ,金角の正気を戻すだけだ……,……ん?これは……!)
クナイを突き立てようと構えた扉間であったが,その時,銀角の様子に気付いて驚愕する。
(あれほどの重傷を負っていたというのに,もう傷が治り始めておる……。早くとどめを刺さなければ,もういつ目を醒ますかもわからんな……九尾の力,とことんまで恐ろしいものだ。)
いよいよ銀角にとどめを刺そうという時になって,扉間は更にもう一つの異変に気付く。
扉間はチャクラを感じ取ることができる感知タイプである。ほんの微細なチャクラの変化も,すぐに察知することが可能だ。
(この感じ……金角か!?先ほどまでより更にチャクラが増しておる……まだ解放しきっていないチャクラが残っておったのか……!?急がねば!)
グサッ!!
扉間は銀角の心臓付近にクナイを突き刺す……しかし,
(……!?深く刺さらぬ……これは……!)
ジュウウウゥゥゥゥ!!!
突如,銀角の体の表面に橙色の層が出現し,扉間のクナイを遮った。
次の瞬間,銀角が負っていた傷がみるみるうちに回復していく。
(チャクラの衣……!?まずい,こやつも九尾の力を……!)
ガッ!
(!?)
その時,気絶していたはずの銀角が,クナイを持つ扉間の腕を掴んだ。
〜〜〜〜〜
金角と戦闘中の扉間――
ビュッ!!
(来る……)
フッ!
九尾化した金角の攻撃を飛雷神で避ける扉間。しかし……
ビュッ!!!
(!?……飛んだ先にも攻撃を……!)
グサッ!!……ボフン!
金角の攻撃を食らった扉間の影分身が消滅する。
(間違いない……こやつ今,確実にワシの動きを読んでおった……。どこへ飛んで逃げるかを読み,先回りして攻撃を繰り出す……ついさっきまでとは,明らかに動きが違う……!)
九尾の力の暴走によって我を失い,ただ闇雲に攻撃しまくるだけの金角であったが,徐々に,しかし確実に,その攻撃には思考が伴い始めていた。
(少しずつではあるが,こやつ,自我を取り戻し始めておる……。これまでは力任せに単調な攻撃を繰り返すだけだったゆえ何とか対処できたが……いよいよマズいな。銀角の方はまだか……?)
「せ……千…手……扉……間…っ!」
(!!)
「弟…は……どこ……だ…。早く…返せ……!!」
(やはり自我を……!)
「さもなくば……ぶっ……倒す!!!」
ビュンッ!!!
金角を取り囲む扉間の影分身たちに向かって,九尾の衣の尾が一斉に襲い掛かる。
「くっ……!」
サッ!サッ!サッ!
扉間たちは金角を取り囲む円陣を崩
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ