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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十五話 結界外での戦い   ★
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 仮面の男に尋ねながら、シャマルに視線を向けると小さく首を振る。

 最後の質問はシャマルに対する問いかけでもあったのだが、知り合いではないようだ。
 なら容赦する必要はないだろう。

「だんまりか?」

 更なる問いかけに男は俺とクロノに掌を向ける。

 魔導師特有の魔法陣は出ていなかった。
 だが、今までの経験が警報を鳴らし、その警報に従いアスファルトを蹴る。
 それとほぼ同じくして迫るいくつものリングから逃れる。
 だが

「しまった。バインドか」

 クロノが囚われる。
 助けようとクロノの方に踏み込むより先に、さらに何重にもバインドがかけられ、青い四角錐の檻が三重にかけられる。

「クリスタルゲージ、しばらくは出てこれん。
 次はお前だ」

 再び俺を拘束しようと迫るリングを横にかわしながら黒鍵を投擲する。
 投擲された黒鍵をかわす仮面の男、
 それと同時に横ではなく前に踏み込みながら

「―――投影、開始(トレース・オン)

 手に馴染む双剣を投影する。

 さらに一歩、魔力放出と共に踏み込み双剣を

「しっ!」

 一閃する。
 だが防いだか

 シールドを張って仮面の男は防いでいた。
 完全に虚をつけたと思ったのだが意外としぶとい。
 一旦俺から距離をとりながら構える男。
 近接戦闘の構えの隙もなく、自然体だ。

「来ないのか?」

 俺の誘いに乗り踏み込んでくる男。
 その顔面を狙った拳を右の剣で逸らし、追撃の腹部を狙った蹴りを左の剣で逸らす。
 その後も続く連撃。
 まるで俺に攻める隙を与えないためなのか攻撃に次ぐ攻撃。
 それを逸らし、受け流しかわし続ける俺。

 サーヴァントクラスなら可能だろうが、並の人間がそんな連撃がいつまでも続くはずがない。
 僅かに大ぶりになった蹴りを左の剣の腹で叩き落とし

「その素顔晒してもらうぞ!」

 仮面に峰で打ち込む。

「がっ!」

 殺すつもりはなかったので手加減こそしたが、かなりの威力で叩き込んだが仮面は亀裂が入ったが割れない。
 追撃しようとしたが拳を突き出し、それを逃れる。

 それにしても先ほどの仮面に触れた感触が妙だ。

 剣を下ろし相手を見据える。
 男は間合いをあけたまま仮面に入った亀裂を確認するように撫ぜる。

 亀裂は気にしているようだが修復させる気配はない。
 バリアジャケットの一部というわけではないようだ。
 だが正体を隠すためにバリアは張っているのだろう。

 そうなると魔力の守りを破る方法が必要になるが、その手段は持っている。
 そして、この男はまた俺達の前に立ちはだかるだろう。
 ならば

「逃げられたとしても今後
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