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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第六十五話 結界外での戦い   ★
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つぶやく。
 彼女の仲間か知らないが、このまま二対一だと不利だ。
 ならば、S2Uで空を狙い。

「Blaze Cannon」

 砲撃を空に放つ。
 さあ、狼煙は上げたんだから、早く来いよ士郎。

 痛む腹部を押さえながら立ち上がる。




side 士郎

 ビルから移動しながらの捜索の中で空に伸びる青い光。
 クロノが見つけたか。

 そして、幸いなことにそんなに離れていない。
 結界を挟んで向こう側だが迂回する時間も惜しいので飛び越える。

 264本の魔術回路の撃鉄を叩き起こし、ビルの屋上から魔力放出で飛び出す。
 だが当然一歩で結界が超えられるはずもない。
 空を飛ぶ方法もあるが、俺ならば魔力放出でそれより速くつける。
 だがそれには足場が不可欠になる。

 だが管理局の前で投影した剣を空中に浮かべ、足場にしてそれが霧散すれば投影の事を隠すのが難しい。

 しかし今回に限れば、足場はある。

 そう、街に張られた結界を足場にする。

 当然結界は俺を阻み、弾こうとする。
 それを無視、いやそれすら利用し、結界を足場にして二歩目の跳躍を行い、同じ要領で結界を駆ける。

 そのまま、結界の傍にいるクロノとシャマルを見つける。
 そして、同時に仮面をつけた男を見つけた。

 仮面の男がシャマルの傍にいるが、シャマルの仲間、いやシャマルが警戒した視線を男に向けている。
 一体何者だ?

「どちらにしろ」

 横やりを入れさせてもらう。

 外套から取り出すように黒鍵を投影し男に向かって投擲する。
 だが男はこちらを察し、シャマルから離れるように黒鍵をかわす。

 妙だな。
 男の視線は上に向いてなかったが、黒鍵を正確に察していた。
 管理局のサーチャーのように何らかの形で周囲を警戒していたのか?
 奇襲に冷静に対応した男から庇うようにシャマルの前に降り立つ。

 最初は俺が誰かわからなかったようだが、黒鍵を新たに構えながらシャマルに顔を向ける。
 
「し、あっ!」

 俺の顔を見たシャマルが名前を呼びそうになるので、視線を強くして注意を促す。

 ……シャマルのこの天然なところは正直怖い。
 もしここで士郎と呼ばれようものなら、誤魔化しようもないだが。
 シャマルから視線を外して、クロノに視線を向ける。

「クロノ無事か?」
「ああ、一発貰ったが問題ない」

 腹部を抑えているが、しっかりと杖を握り直すクロノ。

 これなら二対一でいけそうだな。

 仮面の男を見つめる。
 やはり間違いない。
 この仮面、髪の色、体型。

「貴様、先日の海鳴の時にもいた者だな。
 何者だ? 彼女達の知り合いか?」


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