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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
かくしてウィステリアは、結成する
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。」
「ふふん!もっと褒めてもいいのよん。それに他にも『優しさ』や『歓迎』。アイドルとしてはピッタリの花言葉でしょ!ウィステリア!!」

【土壇場にしてはとてもいいものだと自負している。これなら今その場で考えたことなんて絶対にバレないだろう。】

「へカーティアからなんか出た!?」
「紫式部のうっかり泰山解説祭だ!」

前言撤回。
やっぱりその場で考えたものだった。


それからぼたん鍋を4人で美味しくいただき、めでたくあたしと
香子はアイドルユニット、”ウィステリア”としてデビューする事にした。
その場で考えたにしてはいいものだったんだ。
香子もとても良いと思いますとの事でユニット名はそれで決定した。

でだ、

「葵さん。」

片付けを済ませ、軽くボイストレーニングをしようかと思った時、ソフィーが話しかけてきた。

「どうしたの?」
「実は、葵さんにお渡ししたいものがあって。」

真剣な表情で話しながら渡されたもの、それは…。

「これって…あたしのところの!?」

破られた本だった。しかもここの。
表紙を見ればここ葵紫図書館の所有する本である証拠に貸し出し本のシールが貼ってある。

タイトルは…『陰陽師・安倍晴明』…。

「どうしてこれを…?」
「実は廃墟に調査に行った際、これが落ちていたんです。なるべくページは集めたんですが…おそらく半分くらいは風でどこかに…。」
「うん…いいよ。」

ソフィーが復元するべく、なるべく集めたらしいがほとんどのページは欠落している。
さて、この本なのだが…

「どこにあったの?」
「廃墟です。半グレ集団の拠点近くなんだけど…。」

そう言われ、あたしの脳内に最悪のビジョンが浮かぶ。

この本を借りたのは、あの森川真誉という女性だ。
自称陰陽師とのことだが、この世の中でサーヴァントを連れておらずたった1人というのは危険この上ない。

そしてこの破られた本があったのは、その辺では割と有名な半グレ集団とのこと。勿論、奴らの悪さに関してはあたしの耳にも入っている。

ということは、つまり…。

「あの子が…危ない…。」

危ない…いや、もう危ない目に遭っているのかもしれない。
何とかしなければと思うが、ソフィーの話はまだ終わっていなかった。

「あの子…?」
「うん。その本借りに来た子。森川真誉っていう子なんだけどさ、もしかしたら」
「森川…真誉?」

ハッとした顔をするソフィー。

「その子…会ったよ。」
「え…。」
「不思議な雰囲気の子だったから覚えてるよ。半グレ集団をやっつけたとか言ってたんだ。」

と、彼女は調査の際会ったと言った。
半グレ集団をやっつけた?あんな子が?
確かに陰
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