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ドリトル先生とめでたい幽霊
第一幕その五

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「しっかりしたものを食べるとね」
「結核にはならないね」
「そして他の病気にも」
「そうだよね」
「だからまずはいつも身体にいいものを沢山食べて」 
 そしてというのです。
「いざという時にね」
「ペニシリンを使う」
「そうすればいいね」
「結核については」
「それで助かるね」
「治療出来ない病気はないんだ」
 絶対にとです、先生は言い切りました。
「結核もそうだよ」
「それで治る様になった」
「今はそうだね」
「そしてそれがあと数年早かったら」
「織田作之助さんにしても」
「助かったよ、それとね」 
 先生はさらにお話しました。
「宮沢賢治も結核だったんだよ」
「銀河鉄道のあの人もなんだ」
「結核だったんだ」
「それで亡くなっていたんだ」
「あの人も」
「うん、それと実は治療方法もあったよ」
 当時もというのです。
「今から見るとかなり荒療治だったけれどね」
「あったんだ、治療方法」
「ないと思っていたら」
「あったんだね」
「肺の結核になった部分をね」
 そこをというのです。
「潰していたんだ」
「元を潰してなんだ」
「それでだね」
「治していたんだね」
「そうだったんだね」
「そう、だからね」 
 それでというのです。
「あるにはあったんだ、けれどね」
「凄いやり方だね」
「肺を潰すなんてね」
「結核は治っても」
「それでもだね」
「凄い荒療治だから」
 だからだというのです。
「あまりお勧め出来ないかもね」
「そうだよね」
「治療出来るにしても」
「ちょっとね」
「かなり凄いね」
「梅毒もわざと天然痘になって高熱を出してね」
 この病気の治療のお話もしました。
「梅毒菌を殺すやり方もあったよ」
「いや、天然痘って」
「普通に危ないでしょ」
「そっちの方で死んでもおかしくないよ」
「それも凄いね」
「とんでもない荒療治だね」
「あと水銀を使った」
 これをというのです。
「治療方法もあったよ」
「それも死ぬよ」
「水銀って」
「それで治っても」
「果たしてどうなるか」
「実はシューベルトは梅毒でね」
 先程名前を挙げたこの人はというのです。
「水銀治療を行って」
「ああ、それでなんだ」
「水銀中毒だったんだ」
「そうだったんだね」
「それで亡くなったんだ」
 そうだったというのです。
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