暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
188 大政の槍
[2/3]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
撥ね返されたぞ!」
「く!」
 のり子の人形の念力、関根の刀の振りによる粉砕により、石松達の攻撃は回避された。しかし、依然と劣勢のままである。

 次郎長は大政の鋼の包を刀で消した所で状況を確認する。
「な、我々が劣勢とな!」
 次郎長は子分達が苦戦している事に何とかしなければと考える。
「山田かよ子、起きよ!」
 しかし、かよ子は気絶したままだった。
「なら!」
 大野はポケットから雷の石を使用する。電気ショックでかよ子を起こした。
「うわっ!わ、私、どうしてたの・・・!?」
「山田、起きたか!今大変な事になってんだ!」
「大変な事!?」
「下を見よ!」
 かよ子は羽根の下を確認する。のり子や次郎長の子分たちがナポレオンの軍勢に苦戦していた。
「か、加勢しないと!」
「山田かよ子、拙者の刀を利用せよ!」
「うん!」
 かよ子は次郎長の刀に杖を向け、杖を剣に変化させた。そして羽根を地上へと急降下させた。
「ナポレオン!絶対に倒すよ!」
「かよちゃん、気を付けて!この男、機械を六つ持ってるわ!」
 キャロラインが伝達した。
「六つ・・・!」
「そうだ、貴様の行動は無駄な抵抗に過ぎん!」
 かよ子は足が震える。剣に変化した杖でこの革命家の首を斬る事ができるのか。機械を狙おうにも機械同士が護り合って跳ね返されるだけである。
「だからって、杖を簡単に渡すおっちょこちょいなんかしないよ!」
「オイラ達も手伝うブー!」
 ブー太郎達も加勢する。
「よし!行くぞ!」
 ブー太郎の水の激流、大野の石の能力(ちから)による大木の殴り攻撃、そして雷の石の放電、まる子の石の火炎放射、四つの力の石が纏めてナポレオンに襲いかかる。しかし、それでも容易く防がれた。
「跳ね返してその結界を壊してくれる!」
 ナポレオンは四つの石の攻撃を反射して結界を強引にでも破るつもりだった。それでも羽根の結界は強固で破れなかった。そしてそれだけではない。
「破れん・・・!何!?」
 ナポレオンは目を丸くして驚いた。羽根の上に杖の所有者の姿が見えないのだ。
「私はここだよ!」
「な!」
 かよ子は大野達の攻撃の隙にナポレオンの背後に周り込んでいた。
「えい!」
 かよ子は機械を破壊できる可能性が著しく低いと解ってはいても、それでも僅かな可能性を信じて剣をナポレオンに突き刺したり、斬りつけたりした。そして壊れる音が聞こえた。
「貴様・・・!!」
「四つ、壊したよ!あと二つ壊されたら何もできないよ!」
「貴様・・・!!殺す!」
 ナポレオンはかよ子に怒りの形相を向けた。
「くう!」
 大政は槍をまた振るった。青銅の巨大な楯がかよ子の前に現れた。更に後ろから小政や石松、関根が襲い掛かる。
「貴様の剣は壊れている!あとは
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ