暁 〜小説投稿サイト〜
東方絆日録 〜 Bonds of Permanent.
招かれし者(松上敏久)
帰還!・・・からの?
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
でもまだ来ない。
そうこうしているうちに夜も更け、時刻は23時を回っていた。


敏久「流石にもう来ねえだろうよ…。眠くなってきたしそろそろ寝ようぜ」

霊夢「そうね。まさに骨折り損のくたびれ儲けだったわ…」


敏久はやれやれといった感じで、霊夢は心の中で紫に抗議しつつ、それぞれの夜を迎えた。



ーー
ーーー


翌日。
敏久が目覚めるとすでに太陽が昇っていた。
霊夢を起こすため霊夢の部屋に行く。襖を開けると霊夢はまだ寝ていた。


敏久「おい霊夢、朝だぞ」

霊夢「うーん…」


霊夢が呼び掛けに反応した。敏久が霊夢に近づこうとしたそのときだった。
敏久は「誰か」に背中を押された。敏久はバランスを崩し、みごと霊夢の布団の上にダイブ。結果、布団越しではあるが敏久が霊夢に覆い被さる形となった。


霊夢「あっ、え?? ちょちょ、ちょっと…///」


霊夢がボッと赤面する。その速さは瞬間湯沸し器を思わせた。


敏久「…霊夢、可愛いよ」

霊夢「やだぁ、そんなこと言わないでぇ…//////」


思わず出た敏久の言葉に、霊夢はますます赤くなった顔を両手で隠していやいやをする。
どこか桃色の空気が漂うなか、「誰か」の声が聞こえた。


?「あらあら、朝からお盛んだこと」


中空に「スキマ」と呼ばれる空間が突如現れる。スキマからは数多の目がこちらを覗いていて非常に気味が悪い。
そしてその薄気味悪い空間から洋傘を持ち、前掛けがついた特徴的な服を着た金髪の女性が出てきた。

八雲紫《やくも‐ゆかり》―――スキマを操る、妖怪の中では最強クラスの妖怪。人呼んで「大妖怪」、またの名を「妖怪の賢者」。
霊夢と共に幻想郷のパワーバランスを担う役割を持つ妖怪の少女(?)にして幻想郷の事実上の管理者。ちなみに敏久を幻想入りさせた張本人である。


紫「作者、クエスチョンマークは余計よ。私は永遠の17歳ですわ」


ーーーはい、そうでした。すみません。


霊夢「……紫、どうせあんたが敏久の背中を押したんでしょ?倒れ方がえらく不自然だったわよ」

紫「ええ。そりゃあ私も若いし、時にはこうしてイタズラしたくもなりますわ」

霊夢「若いって…。そもそも、あんた今いくつーーー」

紫「あら、そんなにスキマ送りにされたいの?」


紫が笑う。
しかしその笑みは妖気と殺気に満ち溢れていた。


霊夢「なんでもないです、ごめんなさい」

紫「ええ。分かればいいのよ、分かればね?」




ーーー流石の霊夢もこれには平謝りするしかなかった。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ