第一話 ゲームスタート
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「ログアウトできない……?」
「気づいてなかったのか? キョウ。 ログアウトボタンがないんだよ」
「まさか、んなわけ……確かにない、な」
言われてみて改めてメニューウィンドウを見ると、確かにログアウトのボタンがない
何度見ても、どこを見ても……、ない
「マジか……。 俺一人暮らしだからなぁ……干からびる前にバグ治るといいんだけどな」
「さすがに直ると思うけどな。 それにしてもキョウ、お前気づいてなかったのか?」
「さっきまで森で植物と戯れてたんで知らん」
「相変わらずマイペースなやつだなあ」
キリトとクラインと会話をしながら、俺は密かに焦っていた。ログインできないならまだしも、ログアウトできないなんて普通じゃない。嫌な予感がする。できれば『あの人たち』に迷惑はかけたくないんだが―――
「あっ! 上を見ろ!」
俺が考えに没頭しているその時、街の広場にいた一人のプレイヤーが突然そう言った
言われるがままに上を向くと、ローブが空中に浮いていた
なぜ『ローブ姿の人』と言わないかというと、そこに顔がないからだ。ローブの中は、ただ闇が広がっていた。俺はそれを気味が悪いと思ったが、ローブ自体はベータテストの時運営が着ていたものだったので、ああバグの説明かとしか思わなかった
いや、正確には期待を込めて「思おうとしていた」というのが正しいのだろう。だが、その期待は簡単に裏切られることになる
『プレイヤーの諸君、私の世界にようこそ』
―――この説明ののち、俺は、いや、俺たちは初めて
ここが《デスゲーム》の中であることを知った―――
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